頭金10万円でワンルーム(区分マンション)が買えるようになってから、ワンルーム業者がハイエナのように参加してきました。
多くは、ワンルームを相場で購入し、無知な投資家に高値で転売することで暴利を得ている業者です。
内容を5分動画にしました!
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相場2,000万円の物件を自社で購入し、それを2,800万円で売るのです。
これにより、800万円が不動産業者の利益になります。
非常に大きな利益で、この行為が横行しています。

不動産業者が買取り、自分自身が売主になることを売主物件と呼びます。
自分が売主になると、その業者が提携している銀行の提携ローンが使えるようになるので、自己資金10万円という非常に少額な資金でワンルームが買えるようになります。
サラリーマン不動産投資家が対面する、99%の不動産業者は、この手のタイプです。
売主物件の多くは、金額が相場より高いという点があります。
それでは、仲介物件とはどのような物件なのでしょうか。
売主物件と仲介物件のメリットとデメリットを理解した上で、どう購入していくかを検討すると良いでしょう。
仲介物件とは
仲介物件とは、すごく簡単に書くと、レインズに出ている物件だと思ってください(やや乱暴ですが)。
レインズに出ている物件の多くは、相場価格です。
相場価格でないと、売れないからです。
不動産業者が一度購入し、自社の顧客に直接販売するタイプの物件は、レインズの相場などを意識せず、言い値で顧客に販売できるので、相場より随分高値で販売されています。
不動産が少しでも安く買えるということは、少しでも早く売る機会が模索できるということです。
2,000万円が相場の物件を2,000万円で購入すれば、即日2,000万円で売りに出してもおかしくないのです(実際は諸費用の関係で、同額販売だと損をします)。
安く買える可能性がある市場で物件を買わない手はありません。
特に、ワンルームで勝ちたいのであれば、最短ルートはレインズから物件を購入することです。
売主系の物件は、一度業者に所有権を移転することも多く、その場合は、移転にかかる費用なども価格に上乗せされるため、この分も、仲介物件よりは少し高くなるのです。
但し、仲介物件にもデメリットがあります。
仲介物件のデメリット

ならなんでみんな仲介物件を買わないの?
と思うかもしれません。
実は、仲介物件を買うのは簡単ではないのです。
その理由は3つあります。
1.存在自体を知らない
まず最初は、仲介物件の存在を知らない、というものです。
これは仕方ないですね。
不動産に対する知識不足です。
2.自己資金が多くなる
必要になる自己資金が、不動産業者の転売ものに比べると、はるかに多い、のです
多くの現金が投入できないと、そもそも仲介物件を購入できる土台に乗らないのです。
不動産業者の売主物件が頭金10万円で買えるのに対し、仲介物件は、200万円~400万円ほどは必要になります。
提携ローンが使えないため、頭金を入れる必要があるだけでなく、不動産購入でかかる諸費用(仲介手数料や登記費用など)も自分で負担しないといけません。
不動産業者の売主物件であれば、このような費用は価格に含まれていることが多いため、かかりません。
最近では香川銀行が仲介物件の融資を行っており、売買価格の約8.65%の自己資金で購入が現実的になっています。
金利は2.55%~2.8%とやや売主物件のパックローンに比べると高めですが、それでも価格の安さを踏まえると利用価値は十分にあります。
3.金利が高くなる
そして最後に、提携ローンが使えない結果、金利が高くなる、というものです。
金利に関しては、所有期間が短期であれば大きな影響は出てきませんが、少しでも長く持つと、その影響はどんどん出てきます。
1%の差でも、支払い総額で考えると大変大きな差になります。
不動産業者が売主になっている物件であれば提携ローンが使えるので、金利は1.64%~1.9%です。
しかし、仲介物件では提携ローンが使えないので、自分で持ち込みをする必要があります。
すると、多くの場合、金利は2%台中盤から高いと3%台になるでしょう。
売主物件 VS 仲介物件 どっちを買うべき?
売主物件と仲介物件の違いをまとめます。
その上で、どちらを狙うか決めると良いでしょう。
【売主物件】
販売価格:割高
自己資金:10万円前後から可能
金利:1.64%~1.9%
売主物件は、提携ローンが使えるため、自己資金が少なく、低い金利で借り入れることが可能です。
一番の魅力と言えます。
その反面、不動産業者に所有権を移転させるため、そこにかかる費用などが販売価格に上乗せされるため、仲介物件と比較すると、割高になります。
但し、多くの売主物件の販売価格には、仲介物件では必要になる仲介手数料と諸費用が含まれています。
このため、単純な仲介物件と売主物件の価格比較は厳禁です。
売主物件の実勢価格 = 販売価格
仲介物件の実勢価格 = 販売価格+仲介手数料+諸費用
という違いがあるためです。
以下に計算方法をまとめています。

【仲介物件】
価格:売主物件よりは安い
自己資金:200万~400万ほどは必要
金利:高め(2%中盤から3%台)
※保証料という名目の費用を最初に払えば、金利1.95%になる銀行もあります(保証料は売買価格の5%であるため、重い負担となります)
提携ローンが使えないため、最低でも200万円ほどは資金が用意できないと難しいという特徴があります(1000万円台の物件)。
価格が上がれば、比例して必要になる自己資金も増えます。
そして、金利も高めです。
【どっちを買うべき?】
投資には、トレードオフがつきものですよね。
安全で利益も出る、なんてものが無いのと同じです。
A、B、Cの項目があり、Bを優先するからA、Cで妥協する、というような発想です。
これがトレードオフです。
売主物件と仲介物件におけるトレードオフは、自己資金と販売価格です。
多くの自己資金を出すので、少しでも安い仲介物件を買う
自己資金は極力少なくしたいので、多少高くても売主物件を買う
のいずれかです。
両方の良い点だけを求めることはできません。
どっちを狙うのか絞る必要があります。

私自身は、少ない自己資金で購入したい人については、仲介物件に近い価格で出てきている売主物件を探すよう努めていますが、多くないのが現状です(取り扱い業者が極めて少ない)。
まとめ

仲介物件に近い価格で出てくる不動産業者売主物件が出たのであれば、それは購入すべきです。
これはワンルームにおける理想です。
但し、残念なことに、売主物件の大半は、過剰な利益が上乗せされています。
価格が高すぎると、買主にとってのメリットがなくなってしまいます。

まずはレインズという存在を把握し、不動産には相場があることを理解し、仲介物件と売主物件の価格をそれぞれ再計算して比較(実勢価格)し、物件を見定めてみると良いでしょう。
改めまして、そこで忘れないでいただきたいのは、自己資金と販売価格のトレードオフです。
どちらを狙うのか、一度考えてみてください。