売却編

【不動産売却】不動産を売るときの心得~不動産は相場より高くは売れない~

不動産を売ろう!

と思ったら、できるだけ高く売りたいと思いますよね?

特に、多くのオーナーは、自分自身が買った物件に自信を持っています。

不動産業者は、この心理に付け込み、高く売れるかのような話を持ち掛けてきます。

結論からですが、不動産は形成されている相場でしか売れません。

弊社なら高く売れます!

というのは、大ウソです。

内容を5分動画にしました!

↓↓↓↓

不動産売却のメカニズムを理解していないと、

・ぬか喜び

・不必要なところに労力をかける

・売れるまでに時間がかかる

という状態になります。

今回は、不動産を売るときに知っておくと上記のような状態にならない!ということについて書いていきます。

不動産は査定価格では売れない

不動産には、大きく

・査定価格

・販売価格

・成約価格

の3つがあります。

多くの人が最初に意識するのが、査定価格です。

しかし、不動産は査定価格では売れません。

不動産が実際に売れる値段は、成約価格になります。

査定価格 > 販売価格 >>>成約価格

という構図になっているため、思ったよりも高値では売れない、ということに気が付くタイミングがあります。

なぜ査定価格を意図的に売れる金額(成約価格)よりも高くだすと思いますか?

答えは簡単です。

不動産を売るときの媒介契約を取りたいからです(不動産を売るときに、売主と不動産業者で媒介契約という契約を締結します)。

例えば、持っている物件を査定したところ、

A不動産:3,000万で売れますよ!

B不動産:2,500万で売れますよ!

と言われたら、どちらと契約を結びたいと思いますか?

ここがポイントです。

3,000万で売れますよ!

と言ってきたA不動産ではないでしょうか。

しかし、成功者はB不動産を選びます。

詳細は以下の記事を参考にしてください。

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不動産を売るまでのポイント

不動産業者と媒介契約を締結したら、販売の準備をして販売を開始します。

レインズという不動産業者サイトに物件情報を掲載し、それを見た別の不動産業者が、顧客またはネット上で営業を開始します。

売主が媒介契約を締結した不動産業者の役割は、基本的に情報をレインズならびに最低限のポータルに掲載することです。

そこの情報を基に、他社がホームズなどのネット媒体に情報を掲載したりします。

 

【ネット掲載情報からわかる事実】

実は、ネットに掲載されている情報を見ると、売れそうかどうかわかったりもするのです。

まず、不動産が売れる一番の要素は価格です。

設備や向き、間取りなどを細かく気にする人もいますが、それは実需(マイホーム)の話であって、投資用の物件ではほぼ関係ありません。

それらが売れる要素になるかといえば、なりません。

自分が住まない投資用の物件では、数字面が重要になるので、売る側からすると、販売価格が一番重要になるのです。

安ければすぐに売れますし、高ければ売れません。

実にシンプルです。

少し極端ですが、販売図面などが存在しなくても、物件が割安であれば売れます。

図面の見栄えや、そのような情報が掲載されているのかは、実はあまり関係ないのです。

 

自分の物件をネットで見ていると、

アレ?掲載が少ないな

掲載されていないな

ということであれば、その物件は今の価格ではまず売れません。

媒介契約を締結した不動産業者が怠慢なのではなく、そもそも価格が高いので、他社がみても

こんなの売れないよ

ということで情報を取り扱っていないからです。

良い価格で出てきている物件であれば、自社で売買を成立させられると考え、情報を掲載したり、顧客への案内をします。

よって、ネットに出ている情報がイマイチ煩雑であったり、そもそもあまり掲載されていなければ、今の売り出し価格が魅力的ではない(なので売れない)んだな、と解釈してください。

 

【売れるかどうかのカギを握る問い合わせ件数】

この物件は売れる可能性がある!

というのは、問い合わせ件数でわかります。

問い合わせ件数が多ければ、今の価格で成約する可能性があるということです。

逆に、問い合わせがなければ、販売価格に問題があるので、値段を下げなければ売れません。

問い合わせの件数は、売り出し価格が適切であるか否かを表す優れた指標になるのです。

物件を売りに出して、情報をレインズに掲載してから1週間くらいの問い合わせ件数が重要です。

物件の規模にもよりますが、1日10件ほどの問い合わせがあれば、物件価格は悪くないレンジであり、売れる可能性があるといえます。

問い合わせが1日1件しかない、というような、寂しい状況であれば、売れる可能性は低いといえます。

定期的に問い合わせ件数を確認し、価格を見直すことをお勧めします。

余談ですが、この話は賃貸でも同じです。

持っている物件の空室が埋まらないときは、問い合わせ件数を確認してみてください。

問い合わせが少なければ決まりません。

家賃、礼金、敷金、AD、その他諸条件に問題があると考えられます。

まとめ

不動産の売却は、数回経験すれば十分に理解できるようになります。

まず理解しておくべきことは、売れるか売れないかは価格に左右される、ということです。

これが一番の要因であり、ほかの要因はほぼ関係ないと思ってください。

どんなに資料が汚い形であっても、価格が良ければすぐに売れます。

どんなに資料が綺麗でも、価格が高ければ売れません。

実際の成約価格を正確に把握したうえで、問い合わせ件数を参考にしながら現実的な価格に合わせていくと良いでしょう。

するとわかります。

不動産は思ったほど高くは売れないんだな、ということが。

ほとんどの方が、最初に思い描いていた価格では売れないという現実に直面するでしょう。