【最新動向】
2023年現在、融資は厳しいままです。
買える人と買えない人の2極化が顕著です。
融資情報は月単位でも変化するため、過去の買い方を参考にしても意味がありません。
半年前であればすでに古い情報と理解しておきましょう。
※当融資情報は都内を中心とした、今後も需要があると思われるエリアでの物件購入における融資の話です(主には国道16号内側の話であり、地方都市などは対象外)。

日銀の政策変更における金利を気にしている人が多いと思います。
固定金利の引き上げから始まっており、大きな流れとして、若干の金利上昇はあり得る、と考えておいた方が良いでしょう。
しかし、好立地の1棟などは、現金が余って仕方のない買い手が多く、金利上昇がすぐに価格の下落にはつながらないでしょう。
ワンルーム
会社員用に用意されている提携ローンを活用したフルローンは健在ですが、年収400万円台への融資は厳しくなりました。
実質500万円以上からと思っておくべきでしょう。
※会社員とは、固定給をベースとした雇用体系を指しており、以下への融資は厳しくなります。
・資本金1億円未満の小さな会社
・ベンチャー企業
・外交員報酬(生保営業、IFA、外務員、FPなど)
・歩合メインの給与体系
・設立間もない会社
これらに該当する場合は、自営業扱いと考えてください。
また、上記に該当しない会社員でも、転職回数が多い方は厳しくなります。
提携ローンの場合、考え方はシンプルで、年収の〇〇倍という倍率で借り入れの上限が決まってきます。
年収に応じて8倍~12倍くらいが目安です。
東日本銀行が参入してきており、年収の12~16倍程度までの借入を許容するケースがでてきています。
よって、東日本銀行を提携先として使えるワンルーム業者の販売は伸びるでしょう。
自営業や小規模の会社に勤務している場合は、そもそも提携ローンは使えないので、自己資金を20-50%投入して購入する形になります。
主には信用金庫か三井住友トラストあたりになるでしょう。
区分は会社員向けであるため、自営業の区分購入は自己資金比率が高めとなるでしょう。

自営業や個人事業は、実力勝負で1棟を狙う方が効率が良いと個人的には思います。
収入が青天井である点が会社員と大きく異なるので、まずはとっとと大きな自己資金を作って銀行に話を聞いてもらえるレベルまで達しましょう。
1棟
1棟融資はワンルームに比べてはるかに複雑です。
ケースバイケースになることが多いため、一概に〇〇!と断言できない特徴があります。
その中でもいくつか分岐があります。
・属性
・物件の築年数
で分けてみます。
【属性】
《自営業》
自営業は実力勝負です!
1億の金融資産(主に預金など)があれば少し幅は広がります。
1億以上持った人など当たり前のように存在する世界です。
間違えても、数千万程度の資産で資産を持っていると勘違いしないようにしましょう。
そこまでなくても、自己資金に応じて物件価格を変えれば購入できるチャンス自体は十分にあります。
事業内容、持続性、バランスシート(決算書)など総合的な内容で判断されます。
赤字決算などはそもそもダメです。
まずはしっかりと黒字にしましょう。
預金に関して3,000万未満程度では、かなり厳しいと思って良いです。
5,000万程度は欲しいところです。
預金が少ない場合は不動産投資の前に、ご自身のビジネスをしっかり確立させることが先です。
銀行から見たら、自営なのでたった3,000万しか預金ないの?
になります。
フルローンを連発して購入するなどはできないので、相応の自己資金を投入して購入するということを、ある程度時間をかけて行う必要があるでしょう。
3,000万の自己資金でも物件の価格自体を下げていけば購入に至れる可能性は出てきますが(記事内記載の各金融機関の詳細参照)、不動産業者からすると、この程度の資産では圧倒的に後回しになる属性です。
経営者、自営業、個人事業主に関する融資詳細は以下記事を参照。
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《会社員》
本業の年収が700万を超えているか否かで変わります。
年収が700万未満であれば継続的な買い増しや築浅の購入は難しくなるでしょう。
但し、年齢により異なる部分もあります。
25歳で年収680万であれば、700万未満でも今後の伸び幅が考慮されて融資が承認されるケースがあります。
同じ年収680万でも、40歳であれば難しいということです。
年収が満たない方は、圧倒的な自己資金を作るか、年収が700万円を超える会社に転職しましょう(ベンチャー不可)。
頭金20%+諸費用の合計約30%を投入して信用金庫や三井住友トラストなどに持ち込みをする場合は、年収が低くても購入できる可能性があります。
年収が700万を超えていれば、自己資金に応じて複数棟の所有は可能です。
但し、買い増しに関しては、年収700万ではなく、1,000万前後がベターになります。
年収が700万未満であれば、使える銀行が限られてくるので、買い増しはかなり難易度があります。
サラリーマンが2,3000万程度の預金で1棟を複数持つとしたら、オリックスと静岡銀行の選択肢しかほぼありません。
年収700万未満が使える銀行は、
・香川銀行
・三井住友トラスト
・セゾンファンデックス
・日本政策金融公庫
など、借入自体大きくできなかったり、買い増しは可能でも築浅との相性が悪かったりと、思ったような物件購入を進めることは難しいというのが現状です。
年収が低い人は、借入があっても自己資金次第で買い増しができる三井住友トラストが中心になると思います(築浅の相性は悪いため築古になります)。
年収700万以上のサラリーマンに馴染みがあるのは、1棟目に限ったオリックスです。
1棟目のみは、オリックスがダントツ低い融資ハードルで、少なめの自己資金でも購入可能にしています。
1,000万以下レベルの資金投入で買える物件もあるため、預金の最低額は2,000万程度から可能性があるといえます(物件によっては1,500万程度の預金でもいけるケースもあります)。
2021年秋ごろからネットベースで仮審査をするようになり、ハードルは一層下がりました。
但し、ほぼほぼ1棟目のみです。
年収に対する借入を倍率で見ているため(ワンルームの提携ローンに似ている)、借入があると、その時点で厳しい目線となります。
ワンルームの借入があるとその時点で難しいので、オリックスを使って1棟購入がしたい場合は、まず手元にあるワンルームを売って綺麗にした方が良いでしょう。
借入が大きければその時点で年収がそこそこ高くても難しいという回答になるケースも珍しくありません。
2棟目以降は、何を求めるかで分かれます。
立地は微妙で築古でも積算重視を重視していけば、年収700万以上で静岡銀行が候補になります(年収に対して借入額が決められていることが多いので、2棟目以降であれば年収1,000万ほどがベターです)。
ここもローンハードルは低めです。
金利は少し高めですが、自己資金が手薄な層が使う銀行としてはメジャーです。
できるだけフルローンに近いくらいで買いたい!
と思っていれば、2棟目以降は静岡銀行を視野に入れると良いでしょう。
但し、静岡銀行を1棟目で使ってしまうと、オリックスが使えなくなります。
これは勿体ないので、
オリックス→静岡銀行
というフローの方が購入棟数は多くなるでしょう。
2棟目以降の築浅を求める場合は、
・りそな銀行
・スルガ銀行
・きらぼし銀行
・横浜銀行
・千葉銀行
・千葉興業銀行
など、基本的にオリックスや静岡銀行と比べると格段にローンハードルが上がる銀行しか使えません。
預金は最低でも3,000万以上。
いや、5,000万ほどは欲しいところです。
間違えても、オリックスで買った1棟目と同じ感覚で考えないでください。
頭金は10%~20%求められることが多くなります(可能性は低めですがフルローンも可能です)。
20%の頭金が出せる場合は、各種信用金庫も候補になるので、年収が少し低めでも、テーブルに乗る可能性は出てきます。
【物件の築年数】
《築浅》
前述したオリックスがまずはメインではないでしょうか。
但し、最低2,000万ほどの預金を持っている必要はあります。
オリックスはフルローンから頭金5%で融資が通ります。
借入がすでにある場合、借入額によってはオリックスが使えなくなります(特に区分マンションを複数戸所有しているようなケースでは使えません)。
築浅を追加で求める場合は、年収、自己資金共に必要であり、自己資金も最低3,000万円以上欲しいところです。
自営業や小規模の会社に勤務している場合は、目線はさらに厳しくなります(自己資金勝負です)。
3,000万円はもはや超最低目線で、5,000万円くらいはないとかなり話にならないな、と現場レベルでは感じます。
《築古》
前述の静岡銀行が使えれば、自己資金がやや手薄でも勝負できます。
年収が静岡銀行の基準に届かない場合は、三井住友トラストがメインとなり、自己資金比率も25-30%ほどになります。
頭金がある程度投入できないと購入は難しいでしょう。
とにもかくにも多額の現金がないと、1棟は土台に乗らなそうだね・・・
1棟の場合は、既存の借入があるのか否かで、ハードルの低い金融機関が使えるか否かも決まってきます。
しかし、いずれにせよ自己資金がモノをいう世界で間違いありません。
※りそな銀行は2023年現在、圧倒的な属性が必要になるので、当記事では詳細に触れません。
