初心者編

不動産投資の成功者と失敗者が2極化している理由~数年後に判明する自己破産の危機~

不動産投資は、成功している人と、失敗している人で、明らかに2極化しています。

厄介なことに、購入時点で不動産業者に「ウソ」を刷り込まれている人は、自分が失敗していることに気が付いていません。

また、購入時点で不動産業者の「ウソ」の書類(物件稼働率や表面利回りなど)を信じて購入した人も、自分が失敗していることに気が付いていません。

次のような人は、大変危険です。

・不動産投資は節税になると思っている

・不動産投資は老後の年金対策になると思っている

・不動産は生命保険の代わりになると思っている

サブリースは安心だと思っている

・地方の築古1棟を頭金なしで買っている

これらは、典型的な不動産業者の罠です。

このような人たちの不動産投資は、失敗に終わる確率が高いでしょう。

なぜ失敗する人と、不動産投資で安定して収益を上げ続けられる成功者で2極化するのでしょうか。

まずは、失敗している人と成功している人を定義したいと思います。

不動産投資で失敗している人

相場よりも高く不動産を買ってしまった人です。

一つの指標は、キャッシュフローです。

キャッシュフローとは、毎月の家賃から、ローン返済、管理修繕費、賃貸管理手数料、固定資産税(月割)など、全ての支出を差し引いた後、手元に残る純粋な現金(キャッシュ)を指します。

これが赤字である場合は、注意が必要です。

赤字が節税対策になる、と勘違いして購入させられてしまっているようなタイプの人ではないでしょうか。

但し、都心の築浅を購入したので本来長い融資年数が取れたにも関わらず、意図的に融資年数を短くして購入しているような人は、当てはまらないこともあります。

また、サブリースが付与された状態で、それに安心感を得ているような人も、ほぼ間違いなく失敗している人の部類に入ります。

サブリースは、本来不要です。

賃貸管理会社(サブリース会社)有利に作られている制度であり、購入初期で安心感を与えるために設定されたものです。

サブリース自体は問題だらけの制度であり、サブリースがセットになっている物件にまともなものはありません。

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次に、1棟物件の場合です。

1棟の場合は、よほどのことが無い限り、毎月のキャッシュフローが赤字になることはありません。

1棟で赤字になっている場合は、ワンルームでの赤字とは次元が違います。

組んでいるローンの額にもよりますが、自己破産が見え隠れする次元です。

「今」は黒字で回っていても、5年後の状況は違っているでしょう。

1棟が思うように回っていないな、と感じたら、それは自己破産危機です。

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不動産投資で成功している人

不動産から毎月安定した純粋なプラスキャッシュフローを得ており、次から次へと不動産を購入できる状態にある人です。

一般的な会社員の平均年収を“キャッシュフロー”だけで超えているまたは超えることのできる道筋が見えている人は、不動産投資で成功の部類に入るのではないでしょうか。

但し、頭金なしのオーバローンを連発して不動産を購入している人は、成功しているとは言えないケースも多いので注意が必要です。

純資産は、大変重要です。

全額をローンで買ってばかりいるようなタイプは危険です。

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また、地方都市の物件を高金利で購入している人は、爆弾を抱えた状態なので、キャッシュフローが出ているように見えても、良くない保有状況に陥っていることは珍しくありません。

不動産は、買って、貸して、売る、までのステップを経ないと、買ったか負けたかわかりません。

所有物件を手放すことを含めて、何の心配もなく不動産の利益だけで食べていける!

という人は、成功していると言えるでしょう。

失敗する人の典型的なタイプ

不動産投資で成功する人と、失敗する人の差はどこにあるのでしょうか。

不動産投資で失敗する人は、不動産業者のいうことまたは不動産業者が出す資料を鵜呑みにして、全て信じてしまう人です。

・自分で調べる

・自分で勉強する

・自分で行動して情報収集する

これら全てを怠る人です。

一言で表現すると、知識のない人です。

または、知識を得ようと一生懸命努力しない人です。

知識が無い素人 VS プロの不動産業者 がまともに勝負して、素人に勝ち目はないのです。

知識が無い人は、すぐに見抜かれ餌食となります。

自分自身で知識の習得に励まない限り、不動産投資で成功していくことはできないでしょう。

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自分で調べようとしない

不動産業者の言うことが本当に正しいと思っていますか?

不動産業者の営業マンは、自分自身で不動産投資をほとんどしたことがない素人です。

素人の言っていることを鵜呑みにして不動産を買うほど危険なことはないでしょう。

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自分で調べてみると疑問が出てくるはずです。

疑問が出ると調べ、調べると疑問が出る。

このような流れで知識は増えていきます。

自分で調べることはせず、言われたことを全てそのまま信じて不動産を買ってしまった人は、前述した「失敗している人」に該当するのではないでしょうか。

自分で勉強しない

一番早い方法は、書籍を読んでみることです。

不動産投資のスタイルは人それぞれです。

地方を勧める書籍もあれば、都心を勧める書籍もあります。

1棟を勧める書籍もあれば、区分マンションを勧める書籍もあります。

残念なことに、最近は書籍も営業ツール化されるだけになっていることも多く、内容が必ず正しいとは限りません。

著者が不動産を売っている人であれば、その本を読む価値はあまりないでしょう。

結局は本をツールとして集客し、自社の物件を売るだけです(なので自社の物件を書籍では肯定する)。

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やり方に正解不正解はないと思います。

しかし、上手くいっている人のまねをして、上手くいくほど甘い世界でもありません。

ある程度成功してきている人が言っていることが全てではないという視点を持ちつつも、そこから学べることも沢山あるはずです。

書籍を勉強の第一歩にしてみてはいかがでしょうか。

但し、前述した通り、書籍の内容を鵜呑みにせず、自分自身で自問自答を繰り返しながら、疑いながら読み進めていくと良いでしょう。

セミナーについては、あまりお勧めできません。

特に、無料セミナーは要注意です。

セミナーを主催する企業は、結局自社の物件を売りたいだけ、というケースが少なくないからです。

自社の物件にはかなりの利益が乗せられていることがあり、買ってしまうと悲惨な状態になります。

個別相談会という名目の勧誘も含め、危険が多く潜んでいるので、セミナーよりは書籍をお勧めします。

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自分で行動して情報取集しない

不動産投資で実際に成功している人を探して、話を聞くのが最も早いでしょう。

・不動産投資歴(長ければ長いほどいい)

保有物件のエリア(都心の方が高難易度なので都心保有者が理想)

・保有物件の返済比率(キャッシュフロー)

借入金利(1%台以下が望ましい)

純資産比率(フルローンの連発はNG)

を軸にしてみると良いと思います。

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自己資金が無い状態で、土地が広くフルローンの通りやすい地方都市の短期的な爆買いで総資産だけを増やすタイプの投資家は結構います。

簡単だからです。

※2019年現在、当時のような無茶苦茶な融資は不可能になっています

これを世間では、メガ大家といいます。

融資がジャブジャブだった時期に、無茶苦茶な買い方をしただけです。

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それよりは、例えば、不動産投資歴が既に20年あり、安定して資産を増やしてきている人の話を聞いたほうが、身になると思います。

総資産10億円、借入10億円、不動産投資歴2年

総資産2億円、借入0.3億、不動産投資歴18年

このような2人のタイプがいた場合、どちらからも学ぶことはあると思いますが、不動産投資歴18年の人の話の方が、ためになると思います。

数年で爆発的に総資産だけ増やしてきた大家は危険なので注意してください。

まとめ

不動産を知ろう!という意欲があるかないか。

不動産業者の言っていることを鵜呑みにしていないか。

知識量が成功者と失敗者を分けるのです。

学ぶ意欲を持って情報を自ら取りに行くことです。

情報全てが正しいとは限りません。

自分なりに分析を繰り返して情報を取捨選択して、正しい知識を身に着けていく努力が必要です。

不動産は大きな買い物であり、洋服を衝動買いするのとは話が違います。

一度失敗すると、後戻りに大変な時間がかかります。

しっかりと知識を付けてから挑んでも遅くはありません。

大変残念なことに、2019年現在、不動産を所有している人の99%は、上手くいっていません。

無知が故に不動産を高く買い過ぎてしまい(業者の利益が多く乗っている物件を自己資金ゼロなどで買っている)、売ろうと思っても売れず、資産になっていません。

不動産投資は、買って、貸して、売る、までの全ステップが重要です。

売るというステップに意識を向け、知識習得に励んでください。

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