コラム

女性の家事育児と仕事・キャリア形成の両立は無理?~少子化解消のカギは男性にある~

子育ての大変さを理解していますか?

独身ではまず不可能。

子供がいたとしても、週末だけ面倒を見ている親戚のおじちゃんレベルでも難しい(週末文句を言わず子供の面倒をしっかりと見ているレベルでもまだ全然マシ)。

平日もガッツリ家事育児に関与するレベルまできて、初めてわかるでしょう。

残念ながら、組織の上に立つ人間で、家事育児を平日含めてガッツリ関わってきている人は極めて珍しいのが現状です。

おじさん方はそもそも子育てに関与してきてない時代です。

男が働き、女が家事育児をする、という超昭和世代でお話になりません。

昭和は「男は働け!」「女は家事育児!」だもんね・・・

 

子育てのコの字も理解できてません。

女性でも、組織の上に立っているような人であれば、独身または子なしで来ている人が多く、子供が数人いて、なおかつハイペースで昇進して部長などの役職についていれば、それはレアケースだと思います。

よって、子供がいながら働いている女性のこと心底理解できている人が社会にはほとんどいないのが現状です。

家事育児の何が大変?

ご飯のこと、生活用品のこと、習い事のこと、保育園や小学校で準備しなくてはいけないもののこと、子供の行事のこと、家族全体の行事のこと、毎日の送り迎え(習い事含む)・・・

キリがないくらいタスク量があります。

さらに、想定外のアクシデントなんて日常茶飯事です。

計画を立てたのに子供が体調不良で上手くこなせない。

病院に連れて行くのだって年休消化です。

看病で疲れたあと、自分も体調不良になる負の連鎖。

また年休消化!

 

朝連れて行くだけでも一苦労です。

準備が思うように進まないなんて当たり前。

朝からギャーギャーしててイライラ・・・なんて日常茶飯事。

大変・・・

 

男性が全部ハンドリングするのは非常に難しいと思います。

家事育児の分野においては女性ならではの能力が発揮されている部分でもあると感じます。

これに加えて仕事があります。

仕事だけしている人と同じはずがありません。

仕事だけしているなんて呑気なもんです。

仕事で年収2,000万円なんて楽勝ですが、子供を一人育て上げるのは難しいと感じます。

 

子育てをしていない人が悪い!という話ではありません。

家事育児をしながらの仕事がいかに大変かということです。

 

私自身、毎日仕事はせいぜい2時間ほど。

子供の送り迎えから平日の行事など、基本的に毎日やっています。

夕方4時以降家にいないことはまずありません。

子供の習い事も平日ほぼ毎日15時ごろお迎えにいって連れて行くなど当たり前です。

家事全般も当然。

3人いるので大変です。

全員のお迎え、ご飯を食べさせる、風呂、歯磨きなど寝る準備、翌日の支度・・・

私はサラリーマンから独立し、自営業なので融通が利きます。

このタスク量でかつサラリーマンは無理だろ!と心底思うわけです。

365日、一日の大半を家事育児に使っている私くらいで、男としてようやくこの両立の大変さがわかるんじゃないかな、なんて思うわけです。

勿論、もっと本格的に家事育児をしてる男性も沢山いると思いますが、そのようなレベルの人でないと、大変さがわからないと思います。

女性は仕事をしながらみんなこれをしているのです。

長くなりましたが、要するに家事育児と仕事の両立は極めて大変なのです。

仕事×2のような状態だね!

 

女性の社会進出は当たり前の時代

女だから働かないで家のことやってろよ!

なんて言ったら大炎上しますよね。

誰でも想像がつきます。

女性の社会進出は当たり前の時代です。

良い流れです。

働きたくない人はどうでもいいですが、働きたいのに働けなかった時代を考えると、今は良い時代になってきています。

男性よりも女性の方が本質的には能力が高く、女性の社会進出は生産性を向上させます。

私はそう思っています。

しかしながら、日本には未だに男性が仕事をするもの、女性が家事と育児をするもの、という考え方があります。

結局のところ、未だに女性が時短などで家事と育児をカバーしています。

その上に仕事です。

明らかに大変です。

男性なんかよりよほど大変です。

仕事の方が楽、そんな言葉もよく育児をしている女性から聞きますが、納得です。

育児の大変さに勝るものはないでしょう。

男性陣はこのことを理解していますか?

女性は、仕事を終えるべき時間が決まっているため、生産性が上がります。

しかし、多忙期にも子供のお迎えやその後の家事などで帰宅しなくてはなりません。

この現状に後ろめたさを感じている女性もいるのではないでしょうか。

明らかにおかしな状態です。

本気で家事育児に関わってきた男性陣が増えてこないと、この現状は変わらないと思います。

男女平等にはほど遠いと言えます。

それでも最近はイクメンという言葉が出てきているように、育児に積極的に関わる男性が増えています。

少子化解消のカギ

子供を一人生んで職場復帰。

想像以上に、子供がいる前と違うわけです。

こんなんで今まで通り働けないよ!

というため息が聞こえます。

それでも職場の上の人はわかりません。

なんといってもガッツリ家事育児をこなしながら仕事を両立させている人が少ないからです。

理解ある上がいればラッキーですね。

 

さて、子供を一人生んで大変さがわかるわけですが、この状態で次いけるの?となるわけです。

そこでカギを握るのが、男性の関与です。

女性の育児と仕事の両立は、男性の働き方が変わらないと達成できないと思います。

男性の働き方を変えていくことです。

今後、女性はどんどん社会進出を果たし、責任あるポストに就いていくべきです。

そのためには、男性の協力と理解が不可欠です。

実際、男性が積極的に家事育児をこなす過程ほど、第二子に発展する可能性が高いそうです。

日本経済新聞の記事をご紹介します。「夫が育児する時間長いほど「第2子」多く 厚労省調査」

 

男性と女性の家事育児タスクを分担し、仕事も分担することができれば、第二子以降を検討できる人が増えると思います。

男性は家事育児に関与する分、当然仕事の時間が減るわけです。

残業できないし、あいつは家のことやってるから使えねーな!

なので昇進させられない。

という組織ではダメなのです。

旦那さんのヘルプがないと難しいよね

 

子育てしている女性は本当にすごいな、と毎日感じます。

女性一人が働きながら家事育児を行っているような状態では、キャパオーバーです。

第二子を考える余裕もないでしょう。

まとめ

女性が社会進出を果たし、家事育児と子育てを両立させるためには、男性の協力と理解が必要なのです。

男性にも時短や残業免除などが活用できるよう、制度を整えるべきです。

制度はあるだけでも無意味です。

使って初めて意味があります。

企業は使える環境を積極的に整えるべきでしょう。

一流企業に勤めるような女性の場合、男性が時間を犠牲にして少しでも昇進を試みるより、男女で協力し合って適度な仕事をしている方が、トータル収入は高くなります(税金の観点もありますよね)。

男性の働き方と女性の働き方を平等にすべきです。

こうしないと男女平等にはほど遠く、結局女性が一方的な負担増になることでしょう。

保育園の送り迎えのいずれかは毎日やりましょう。

週に4回は家で掃除、洗濯、子供のご飯、子供と遊ぶ、子供を寝かしつける、くらい全てやりましょう。

意識がないと何も変わりません。

男性も積極的に育児に関われるような制度ができないと、女性の社会進出は現実的なものとはなりません。

制度が出来たら、使うのは男性自身です。

どんどん使ってください。

誰かが使わないと何も変わりません。

周りからどう思われるかなど関係ありません。

評価されなくなることが怖いのであれば、評価されなくても収入に影響が出ないよう、会社に依存せず自分自身で稼ぐ能力を身に着けることを真剣に考えてみてください。

これができない、踏み込めない、のであれば、それは紛れもなくあなたの実力不足です。

確実に前進していますが、やはりまだまだ男女平等は遠いな、と感じます。

真剣に毎日関わればわかりますよ。

家事育児ってこんな大変なのかと。