東京の不動産人気は半端なく、23区築浅RC1棟物件であれば利回り5%を超えるのが難しくなってきました。
私が独立した2017年ごろは都内新築RCの利回りは7%ほど出ていたので、このタイミングで購入していた方の利益は極めて大きなものになっています。
利回りが低くなる、ということは、人気化しているのは当然ですが、そもそもそれでも売れるということなのです。
売れなければ価格を下げるので利回りは上がってきます。
しかし、現在は完全に逆をいってます。
利回りは下がってきています(価格が上がっている)。
利回り4%台と聞くと、全然回らなそうですよね。
そうです。
融資を一生懸命使う層では回りません。
現在都内の築浅RCに手が出せるのは、資産のある方に限ります。
頭金がしっかり出せる
低い金利で借りられる背景がある(0%台など)
という限られた人たちです。
できるだけフルローン!
という最弱属性ではまず買えません。
1棟は自己資金だよね~
不動産投資の融資は厳しくなる一方
頭金が必要な流れは全体的に同じです。
フルローンに近い水準で貸す銀行の多くは、
積算価格
というものを重視しています、
立地が良くなれば良くなるほど、
売買価格>積算価格
になります。
よって、積算価格と売買価格が限りなく近くなる物件の立地は悪くなりがちなのです。
最近はほとんどの銀行がフルローンでの貸し出しは控えています。
よって、購入諸経費を含めてある程度の自己資金が出せないと土台に乗りません。
そんな中、自己資金が極めて乏しい層(2,000万円以下の預金)に貸し出しをする銀行が祖存在しています。
フルローンが出る銀行
まず代表的な金融機関はオリックスです。
しかし、オリックスは1棟目または既存借入が審査対象となる年収から逆算して問題ないと判断できる場合に限られるため、実質1棟しか購入できません(金額が小さい物件であれば、年収から換算する借入上限を満たすまでは購入可)。
さらに、オリックスは積算ベースではないので、そこそこの立地で貸し出しをします。
よって、貸し方を見ている限り、大きな事故にはなりにくいといえます。
買い増しはできない点で、オリックスで1棟を買って追加で欲しい方が次にターゲットにする銀行があります。
それは、
静岡銀行
です。
静岡銀行こそ積算を重視し、2棟目以降でもフルローンを付けます。
フルローンは魅力・・・
年収こそ多少の縛りはあるものの、決してハードルは高くありません。
静岡銀行を使って2棟目以降の購入を考える人は少なくありません。
フルローンは大変魅力ということです。
しかし、一歩間違えれば危険であることを認識しておくべきでしょう。
不動産投資で重要なのは、買うことではなく、勝つことです。
買っても負けることはよくあります。
どのようなリスクが潜むのでしょうか。
悪い立地を選択するリスク
まずはなんといっても空室リスクです。
高利回りの田舎物件を満室で平均的に稼働させるのは難しいのではないでしょうか。
誰にでもできるものではありません。
東京であれば適当に買って適当に管理会社に任せておけば基本満室で回りますし、それ自体難しいことではありません。
しかしエリアが悪くなると、そもそも満室で稼働させること自体難しくなるケースも多く、実質的な利回りは下がるといえます。
空が多いと家賃が入らないもんね・・・
次に、ランニングコストです。
AD3か月なども珍しくありません。
田舎はそもそも賃料が安いので、修繕にかかる費用割合も高く、これも結果として利回りを大きく押し下げる要因となります。
次に買う人がいない。
という大きな問題も抱えます。
特にかなり古くなると、融資する銀行自体も少なくなります。
再建築して需要のある場所であれば、古くなっても問題なく売れますが、今後の賃貸需要が怪しいエリアであれば、次積極的に欲しい人が現れる可能性も低く、売れない、ということも起きるでしょう。
不動産投資において、売れないほど高いリスクはありません。
これらの内容は、以下の記事で細かく解説しています。
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まとめ
1棟物件はそもそも自己資金の乏しい人が買うものではありません。
絶対フルローンじゃなきゃ無理!
という人は退場です。
わおーん!
その程度の資産背景で挑む投資ではありません。
好立地は人気化しており、利回りは低くなります。
すると、全部をローンでカバーすることは難しくなります。
返済比率が上がるからです。
よって、好立地に関しては、相当の属性であることはもちろん、ある程度自己資金を入れることができる人に限られます。
そうでない人は外へ外へ追いやられるのです。
買えるから。
という視点も大事ですが、勝てる物件を買うことが重要です。
外の物件が多く登場して、それを買っている人も多いと感じており、中長期的に危ないにおいがしています。