購入編

【不動産投資】築古・旧耐震・再建築不可の出口とは?~融資が問題なくつく理由~

築年数が古いと売れなくないですか?

築年数が古いと融資が付かなくないですか?

という質問をいただくことがあります。

結論からですが、築年数が古かろうが(旧耐震など)、再建築不可であろうが、エリアに問題が無ければ、次の買い手は現れます。

次買いたい人がいるかどうか?

ということが重要なのです。

次に欲しいと思える人がいるのであれば、買い手はつきます。

そして、融資も付きます。

築古であったり再建築不可でも、融資する金融機関は存在します。

その物件に投資する価値がある、ということであれば、欲しい人はいるのです。

次に欲しい人を考えてみる

次に欲しい場所なのか?

ということが大変重要です。

築浅の物件でも、シャッター街であれば、欲しいと思う人は少ないでしょう。

この観点で言うと、地方都市は非常に危険です。

「地方の物件を検討していたとき、地元の管理会社にいくと「「うちは3点ユニットは絶対に管理を受けません」」と言われたんですよ。3点ユニットはどんなに頑張っても賃貸すらつかないんだ・・・管理会社から地元の物件の管理を断られることなんてあるんだ。正直ビックリでした」

こう話してくれたオーナーがいました。

その通りです。

不動産投資は衰退産業です。

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もはや地方都市は、家賃を下げても、絶対的なニーズがないため、入居者が見つからないのです。

部屋が50あっても、入居したい人が20人しかいない、という状況です。

考えただけでも恐ろしいと思います。

地方都市の人口は間違いなく減少傾向であるため、東京などと比べ、地方都市の不動産投資リスクは極めて高いと言えます。

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このような場所で、次に欲しい!と思う人は現れにくいでしょう。

 

それでは、古くても、銀座で安い物件が出てきたらどうでしょうか。

欲しいと思う人は大量に出ますね。

即現金で購入する人たちが登場して完売することでしょう。

要するに、場所なのです。

場所が良ければ、古かろうが関係ありません。

買いたい人は多くいます。

逆に、場所が悪ければ、新しくても欲しい人は少ないですし、古いとなお欲しい人はいないでしょう。

築古の融資が問題ない理由

築が古くなると、何が考えられるでしょうか。

再建築です。

築80年のアパートでも、再建築すれば築1年に戻ります。

その土地に価値があれば、再建築したい人または業者はいくらでもいるのです。

前述した通り、需要のあるエリアであれば、古くても全く問題なく売買されるのはこのためです。

古くて良い場所が安く出てきたら、欲しい人は沢山います。

土地自体に価値があるため、その価値よりも値段は落ちません。

この観点で言うと、区分マンションのほうが厄介です。

1棟と違い、区分マンションは自分の独断で再建築を決めることはできません。

但し、やはり好立地であれば、再建築は視野に入りますし、建て替えの段階で売却することもできれば、自分の所有権を活かして建て替え後の物件の一部を取得することもできます(等価交換といいます)。

いずれにせよ、場所さえよければ、買い手はいるのです。

 

再建築に意味があるのであれば、再建築不可はどーしょもないのでは?

と思うかもしれませんが、再建築不可でも物件は流通します。

再建築不可とは、接道条件を満たしていないが故に、現状では再建築ができませんよ、というものです。

古い戸建てやアパートになると、再建築不可物件も出てきます。

あくまで再建築ができないのであって、フルリノベーションなどは可能です。

新品同様に作り変えてしまうことはできるのです。

場所が良ければ、利回り商品として好む人がいます。

新品同様の家を借りて住む人がいるからです。

再建築不可物件は、再建築可能物件に比べて、利回りが高いという特徴があります(価格が安い)。

再建築ができなくても、賃貸付けは問題なく、投資商品としては十分魅力的だったりもするのです。

結果として再建築不可物件であっても、場所さえニーズがあれば、売買は発生します。

 

例えばです。

再建築不可の物件が1円で売られていました。

その物件が取れる家賃は月10万円です。

場所は、東京都内のそれなりの立地です。

さて、これが売れないと思いますか?

毎月10万の家賃が取れる物件が都内のそこそこの立地で1円で売られていたら、なんとなく投資として利益が出そうですよね?

このような視点で考えるのです。

頭ごなしに再建築不可だからダメ、ということはないのです。

 

融資に関していうと、土地に価値があって十分に売却できる、ということが分かれば、貸しても良いのです。

金融機関は、最悪化したお金が返ってくれば良いのです。

土地に2,000万の価値がある、という評価に対し、1,000万円融資してほしい、と言われれば、融資は可能なのです。

再建築不可も同様です。

利回り商品として流通するため、融資する金融機関はあります。

但し、通常の土地評価は出ないため、銀行の評価目線で言うと、かなり低くなってしまいます。

評価が出にくいため、融資額も低くなります(頭金割合が高くなる)。

現金をしっかりと投入できる人向けの商品です。

まとめ

古いからダメ

築浅しか買わない

という決めつけは、実に勿体ないと思います。

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古くても投資として勝てる物件は沢山あります。

むしろ、みなが好む築浅よりも、古めの物件のほうが良い物件が多かったりもします。

築年数で物件を選択するのではなく、あくまで投資として、

買って → 貸して → 売る

という流れの中で、最も効率よく安全に勝てる商品はどれか、という物件選別の仕方の方が良いでしょう。