コラム

【不動産投資】UBM(ユービーエム)株式会社は倒産したのか?~今後の影響は?~

土地先行案件の1棟では過去によく名前を聞いていたUBM(ユービーエム)株式会社がいよいよ倒産したようです。

物件建築中の人は被害をもろに受けます。

お金だけ支払って建物が完成しない

ということになるからです。

これが土地先行案件のリスクであると再確認する事態となりました。

きらぼし銀行を出禁になってから雲行きが怪しくなり、いよいよ詰んだといったところでしょうか。

責任の所在はどこにあるのでしょうか?

今後どのような対応が必要になるのでしょうか?

うわー最悪だね・・・

 

土地先行案件のリスク

土地先行案件とは、

1.土地決済

2.建物を分割決済(多くは3回程度)

と決済の段階を踏んで建物を完成させていく案件を指します。

簡単に言うと、更地を買ってそこに建物を建てる、というものです。

完成済みの物件とは異なり、土地を買ってから建築するぞ!ということなのです。

 

【土地先行のメリット】

完成済みの物件に比べて、

利回りが高い

という点です。

利回りが高いということは相応のリスクがあって当然です。

高利回りばかりに目を向けると痛い目に合うよ!

 

【土地先行のデメリット】

デメリットは、

・完成までに時間がかかる

・開発リスクがある(完成前の倒産)

という2点が挙げられます。

今回は思いっきり開発リスクが顕在化してしまいました。

 

これは、建築費用の1/2ほど払ったのに建物が完成しないという事態なのです。

費用は払ってるのに建物が未完成・・・

最悪です。

建築費用は高額です。

建築費の総額が1億円だとすると、5,000万円を先に払ったのに飛ばれて何も完成していない、ということです。

お金だけ消えるということです。

建物が完成していないので、完成させたければ別の建築会社に依頼する必要が出てきますが、すでに支払った金額は戻ってきません。

新たに建築費である1億円を払って別の建築会社に建築を依頼する必要があるのです。

 

次に時間の観点です。

タイムイズマネーです。

土地先行は完成までに約1年ほどかかります。

その間、

・取れている賃料を失う

・返済が進まない

という点を考えると、必ずしも土地先行が有利だとは思いません。

完成済みの方が安心です。

土地先行の賃料設定も「想定」なわけです。

少し高い見積もりになっている可能性も否定できません。

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責任の所在と今後の対応

この責任は、仲介会社に問えるのでしょうか?

答えは難しい、ということになります。

買主は建築会社と土地決済時に請負契約を締結しているはずで、双方その中の契約でやることになります。

その契約の中に仲介業者は登場しません。

仲介会社によっては、

業務委託費という名目で買主から徴収

・建築会社からキックバックを得ている

ということをしています。

仲介会社だけノーダメージです。

ダメージを受けた買主は、銀行から返済を逃れられるかというと、それもNOです。

貸した銀行は返してね、というスタンスです。

支払いの猶予はもらえますが、返済が免除されるということではないはずです。

きつい・・・

 

不動産投資の融資(ローン)に対する影響

UBM株式会社は、土地先行の仲介を手掛けていた業者であれば1度は名前を聞いたことあると思われるくらい登場回数の多い会社でした。

ということは、UBMを絡めた不動産投資ローンもそれだけ件数が多かったことになります。

そんな会社の倒産。

オーナーのダメージは勿論ですが、銀行も貸したお金を回収できないリスクが出てきました。

このようなことがあると、まず想像されるのが、

土地先行案件に対する融資の引き締め

です。

一番のリスクは完成しないことです。

勿論、完成した建物があとでずさんだとわかるケースもあるでしょう。

完成しないほどきついものはありません。

すると、今後は土地先行の融資を渋ることが容易に想像できます。

大切なのは利回りどうこうではなく、建物を建築する建築会社ということになります。

今後の融資は建築会社がキーになるでしょう。

まとめ

金額が金額だけに、食らった大家は相当なダメージで間違いないでしょう。

特に建築費が高騰している最近、この手の建築会社の倒産は耳にするようになりました。

安い建築費を提示している建築会社は危ないと思った方がいいでしょう。

建築は現在高騰しており、数年前の単価とは違います。

昔の感覚で今の建築費を見るのは誤りです。

「今の相場」をしっかりと理解しておきましょう。

倒産寸前の会社ほど安い見積もりを出してきます。

 

建築費が安い = 利回りがいい

に惹かれているだけでは危険です。

建築費が安い問いということは、その分使っている資材であったり建築の工程であったりその後のメンテナンスであったり、何かを犠牲にしている可能性も否定できないのです。

完成した!

と喜んでいても、あとになって実は施工不良が見つかりました!なんてこともあります。

どこかの大手の建築会社とかも建築基準法違反で有名になりましたよね?

もしそうなれば、該当の建築会社が施工した物件は基本全てそうだ!という扱いを受けるので、売れにくくなること間違いなしです。

 

世の中なんでも安いには理由があります。

安いに飛びつくようだと危ないと思います・・・

気を付けましょう!

何事も「安い」につられると最終的に大きな損につながるよね

 

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