コラム

利上げで不動産価格は下落する?~物件価格と金利の関係~

この記事を書いた人

船橋寛之(ふなばしひろゆき)
1984年生まれ。
ドイツ育ちの不動産投資家。
不動産投資歴16年。
立教大学 経済学部卒。

リーマンショックの時に新卒で区分マンションを購入し、東京23区を中心に最大6棟55部屋を所有。

大和証券、大和総研に11年間勤務後、不動産コンサルタントとして独立。

現在は年間20億円以上の「非公開物件」仲介を行う。強みは「物件情報力」。

私生活では子供3人を育てる「ほぼ主夫」。

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2022年12月20日の昼休み、皆様はどうしていましたか?

株をやっている人であれば思ったはずです。

「何が起きた!!」

と。

私も昼食を取り終え、普段使っている楽天証券のアプリにログインすると、先物が信じられないほど暴落していることに気が付きました。

不謹慎ですが、戦争でも起きたかと思いました。

調べた結果、なんと普段スルーされているといっても過言ではない

日銀政策金融決定会合

で事実上の利上げ発言があったのです。

株式市場にとっては当然ネガティブサプライズ

先物は暴落しました。

 

私の場合、利上げでまず思い浮かぶのは不動産です。

ほとんどの方は不動産を買うとき、投資用・居住用問わず、ローンを組んで買うと思います。

であれば気になるはずです。

金利が上がるとどうなってしまうのか・・・

株式投資は怖いね~

 

金利上昇の影響

金利が上昇するとどうなるのでしょうか?

借入金利が上がると考えてください。

借入金利が上がれば、

・毎月の支払額が増える

ということになります。

 
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今までは毎月15万の支払いをしていたのが金利上昇に伴い、16万に増えてしまう、といった事象です。

買い手にとって、金利上昇は総支払額が増えるので、やはりマイナスインパクトがイメージされるでしょう。

多くの方は、毎月どのくらいの支払いであればやっていけるのかを考えて不動産を買います。

投資用でも、一般的には賃料と返済のバランスを見て物件購入を決めるため、ローンの支払額が増えるのはマイナスで変わりありません。

するとどうでしょうか。

5,800万の物件で比較します(融資期間35年のフルローンと仮定)。

【今まで】

・金利:0.5%

・毎月の支払額:約15万

 

【利上げ後】

・金利0.85%

・毎月の支払額:約16万

 

それでは、利上げ後の支払いを15万で済ませるとすると、いくらまでローンが組めるでしょうか。

答えは5,450万円です。

利上げ前と比べて、350万組めるローンが減ったことになります。

このような影響は多くの方が想像しており、今後金利が一気に上がる前に売ってしまおうと考える人も出てくるのではないでしょうか。

金利上昇 = 不動産価格の下落

は連想されやすいと思います。

確かに、組めるローンが減るとなると不動産価格は下がりそうだよね

 

持っている物件がいくらなのか気になる!

という方は、私がお勧めする査定会社で不動産価格査定をすると良いでしょう。

査定価格に納得ができれば媒介契約を締結し、実際に不動産を売りに出してみてはいかがでしょうか。

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金利上昇が与える不動産へのインパクト

金利上昇 = 不動産価格の下落

は正しいのでしょうか。

 
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正しい部分もありますが、実はそこまで単純でもないのです。

不動産価格は、複数の要素で変動します。

これは株式や為替と同じです。

ある特定の項目だけで価格は変動しないということになります。

要するに、複雑なのです。

株や為替も、

こうなったら絶対にこうなる

ということは言えないと思います。

それは、価格の変動要因が複雑で、結果誰も確実なことはわからないのです。

金利上昇が不動産価格に与えるインパクトとしては、価格が少し下がるかもしれない、というくらいです。

別の要因であったり、今後の金利上昇幅でも変わってきます。

しかしながら、前述の通り、金利が上昇したことにより不動産売却を考える人は増えるでしょう。

残念ですが、都内または近郊など、そもそもある程度資金力のある人が参加するマーケットでは多少の金利上昇での影響はほとんどなく、価格下落を見込むのは難しいでしょう。

地方都市で高値掴みをしている層は、金利上昇でキャッシュフローや修繕費がひっ迫し、売りに出したいを思う人は出てくると思われます。

やっぱ投資は複雑で難しいよね~

 

不動産価格を左右する要素

不動産価格を最も左右する要素は、

銀行の融資姿勢

です。

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結局のところ、少し金利が上がっても、貸し出しを積極的にやっていれば、買い手はいるのです。

しかしながら、貸し出しが行われないと、買い手は激減します。

想像してみてください。

不動産への融資を全行が停止したとします。

現金でしか買えません。

するとどうでしょうか。

買える人が激減するので、結果として需要と供給のバランスが崩れて不動産価格は下がってきます。

どのような条件で銀行が融資するのか?

というほうが不動産価格へのインパクトは大きいといえるでしょう。

・フルローンで融資するのか

・頭金10%で融資するのか

・頭金30%入れないと融資してもらえないのか

どのタイミングが一番買いやすいと思いますか?

当然フルローンが出るときです。

そのようなときは、買い手はいるので、不動産価格は大きな影響を受けないと考えられます。

貸してくれるなら買いたい!という人は沢山いそうだよね

 

銀行も貸し出しをしないと生き残れません。

不動産は物件そのものが担保になる融資なので、銀行側としても他の融資に比べるとリスクは低いと判断しているはずです。

すると、あの手この手で新しい商品が出てくることも想像できます。

借り手が借りやすくするために想像できることは、

・融資期間を延ばす

・土地に一定の評価をつけて満期で一括返済させる

などです。

簡単にいうと、目先の支払いを減らすための仕組みができるということです。

区分マンション投資では、一時期40年を超えるような融資期間で融資をしている時期がありました。

目先の支出が減るので人気があったようです。

これは引き続き投資用でも実需でも変わりません。

目先の支払いが減る借り方は、人気が出るでしょう。

インフレの影響

貨幣価値の下落によりインフレが進むことは、今や多くの人が想像できることです。

個人的にはまだ序章で、インフレの本格化はここからだと思います。

私が社会人になったころの初任給は大手で約20万円ほどでした。

今はどうですか?

どこも30万円くらいです。

これだけでも1.5倍になっており、その分貨幣価値が落ちていることになります。

怖いことです。

この影響を不動産などはプラスの意味で受けます。

インフレが進むと価格は必然的に上がるので、金利上昇によるネガティブな側面よりも、インフレによる価格上昇が勝ることも十分に考えられるのです。

このインフレも中長期的に考慮していくことが不動産価格を考える上では大切です。

まとめ

金利上昇 = 不動産価格の下落

ほど単純ではないということです。

融資姿勢の方が重要です。

 

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金利が上昇し、銀行が融資の引き締めに走るようなことがあれば、不動産価格に影響が出てくるでしょう。

しかしながら、金利上昇は既存で借り入れをしている人へのインパクトは当然あるわけで、支払額が増えるのは好ましくありません。

今後さらなる金利上昇も可能性としてはあります。

仮に金利が3%になったらどうなるんだろう?

など、金利が少し上がった時のシミュレーションをしておくと良いでしょう。

金利が上がると、想像しているよりも支払額が増えます。

その心づもりはあって損ないでしょう。

 

但し、前述した通り、銀行も銀行で生き残る必要があります。

そのためには融資方法を今までとは違う形で変更してくることも考えられるのです。

そうなると結局借りやすさが変わらないため、不動産価格の下落にはなりません。

不動産価格が一気に暴落するとすれば、やはり都心のタワマンからです。

ここは価格が大きく上がりましたし、さらに上がる兆候すらあります。

株と同じで、ロケットのように上がったものは一時的にでも調整があるというものです。

利回りが劇的に低く、多くはキャピタル狙いであるため、危険な投資だと個人的には思っています。

ここから金利上昇が本格化した局面においては買い控えなども考えられる筆頭商品であり、影響は受けてくると考えています。

但し、1900年台にあったような本格的なバブル崩壊になるかといえば、今は当時と状況は全然違いますので、やや考えにくいというのが個人的な感想です。

インフレの影響も全く無視できません。

ネガティブな要素ばかりではないということです。

 

下がったら買いたいな!

なんて思っている人がいるうちはバブル崩壊にはなりません。

これは株も同じです。

下がったら買うぞ!と構えているうちは下がらず、「もうダメだ!」といって投げ売りした時点が大底です。

 
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