2020年は、区分マンションの融資状況に変化が出そうです。
1棟物件の融資は、「かぼちゃの馬車」事件以降、相当厳しくなったことはご存知かと思います。
今や普通のサラリーマンでは、なかなか1億円以上の融資を受けることができなくなっています。
年収が高い、自己資金が豊富、は当たり前に求められる条件になってきています。
少し前には買えた属性でも、全く買えなくなっているのが2019年の1棟融資でした。
この流れは、2020年も続きます。
また、コンプライアンスも一層強化されています。
区分マンションの融資は、2019年もイケイケでしたが、ここにきて条件が見直されました。
関西みらい銀行とダイヤモンドアセットに変更があります。
いずれも条件は従来よりも厳しくなります。
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関西みらい銀行
関西みらい銀行に関しては、エリアを絞っただけでなく、必要な年収の水準が上がりました。
項目 | 従来 | 新 |
エリア | 全国 | 需要のあるエリアに絞る |
必要年収 | 600万前後から | 800万円から |
大きな変化は必要年収です。
ワークライフバランスにより残業代が減っている今、多くの会社員の年収は下がっています。
これを踏まえると、800万円という水準はかなり高いのではないでしょうか。
特にワンルームを始めたい人の中のマジョリティーは、年収が500万~700万前後だと思います。
800万円が足切りになると、今まで100人購入の対象になっていたのが、20名かそれ以下まで激減するのではないかと考えています。
大きな変化があったと言えるのではないでしょうか。
ダイヤモンドアセット
ダイヤモンドアセットにも融資条件における変更がありました。
関西みらい銀行同様、条件は悪くなります。
項目 | 従来 | 新 |
金利 | 1.55% | 2.05% |
必要年収 | 500万円以上 | 500万円以上 |
金利に大きな変化です。
昨今区分マンションの値段は上がっています。
価格が上がっているということは、利回りが下がっているということです。
都内でも4%後半から5%台で推移していることも珍しくない指標です。
このような状況の中、金利が上がると収支が悪くなり、かなりの打撃です。
区分マンションで2%を超えるような金利であれば、なかなか回らないのでしょうか。
23区内の区分であれば、多くの収支がマイナスになってしまう気もします。
金利が高いと元金の返済速度も遅いため、損益分岐が随分と先になります。
業者も頭が痛いのではないでしょうか。
収支を据え置きにするのであれば、自社の利益を削らないといけません。
まとめ
2つの金融機関に融資条件の変化がありました。
特に、融資がイケイケ状態であった区分マンションにおける変化です。
1棟の融資は回復の兆しがなかなか見えず、そんな中、区分マンションにも変化が出てくれば、不動産投資自体が縮小に向かう可能性があります。
銀行は貸し先を求めていることから、区分マンションの融資が著しく引き締まることは考えにくいのですが、それでも追随する金融機関が出てきてしまうと、話は変わります。
今年は区分マンションン融資情勢から目が離せなそうです。