平成23年9月に設立された株式会社アンドライン(所在地:東京都品川区西五反田8-7-11 代表:栗山隆之)が自己破産申請をしました。
負債総額は1億円です。
株式会社アンドラインで不動産を買ってしまった人は、どうしたら良いのでしょうか。
まずは自分が持っている不動産の、売れる値段を把握する必要があります。
今持っている物件がいくらで売れるのか確認したい!
と思う方は、以下の不動産会社で査定依頼をしてみてはいかがでしょうか。
価格と契約に納得ができれば、媒介契約を締結し、実際に不動産を売りに出してみると良いでしょう。
持っている物件がいくらで売れるのか気になる方は以下から査定を依頼してみましょう。
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アンドラインの事業内容
株式会社アンドラインは、主に新築マンションを手掛けていました。
新築マンションを、
少ない自己資金でやれます
老後の年金対策になります
節税対策になります
生命保険の代わりになります
など、不動産投資における「ウソ」で投資家を勧誘し、不動産を販売していました。
新築分譲マンションは、不動産投資おいて、絶対に購入してはいけない物件です。
極めて割高であり、投資としては、完全に不適切だからです。
このため、株式会社アンドラインが販売していた不動産は、典型的な、
ハメられたパターンの物件
になります。
新築分譲マンションを投資物件として販売している不動産業者に、まともなところはありません。
断言できます。
仮に、中古マンションを手掛けていたとしても、新築分譲マンションを手掛けているような不動産業者から不動産を買ってはいけません。
株式会社アンドラインから物件を買た人はどうしたらいいか?
先日、株式会社アンドラインから物件を購入した人から相談を受ける機会がありました。
まず、マンションの販売元が倒産しても、物件の所有権はオーナーにあります。
このため、物件自体が投資家のものであることに変わりありません。
しかし、不動産投資でやってはいけない新築の購入であるため、直近で売りぬくことはまず難しいでしょう。
買値が高すぎるため、
ローン残債 > 売値
という状態に陥っています。
新築分譲マンション販売価格:2,800万円
本来の価値:2,000万円
売れる値段は、本来の価値である2,000万前後となります。
しかし、ローンの残債は、買値である2,800万円前後になります。
2,000万円でしか売れない商品を2,800万円で買わされてることになり、売ろうと思っても、売れないのです。
2,000万円で売っても、ローン残債である2,800万円を消せないからです。
売るためには、不足分の800万円を、自己資金で補う必要があります。
すると、家賃収入からローンを返済し、
ローン残債 < 売値
の状態になるまで粘るしかありません。
株式会社アンドラインとサブリース契約しているオーナーは、サブリースが外れます。
通常の集金代行契約に切り替える必要があるため、賃貸管理会社を探す必要があります。
新しい賃貸管理会社と契約が締結できれば、以降は契約を締結した賃貸管理会社から家賃が振り込まれるようになります。
株式会社アンドラインは、弁護士を立てており、弁護士より各オーナーに会社の倒産通知がいっています。
賃貸管理が外れることについて明記されているため、特段ややこしい引継ぎ作業は不要であり、即時新しい賃貸管理会社と契約の締結が可能です。
既存の賃貸管理会社が音信不通になったりする場合は、既存管理会社との契約を法的に切ってからでないと、新しい管理会社は、契約の締結に前向きな姿勢を見せません。
このような事例は、引継ぎまで相応の時間がかかり、面倒なことがあります。
このため、株式会社アンドラインの事例は、賃貸管理を移行するという意味では、まだマシです。
但し、株式会社アンドラインのサブリースは、入居者から取れるであろう賃料の相場をそのまま保証していたため、通常の集金代行契約に切り替わると、収支が悪化します。
簡単に書くと、次のような変化が出てきます。
【株式会社アンドラインのサブリース】
サブリース賃料:9万円
ローン:8万円
管理修繕:1.5万円
手残り:-0.5万円
【通常の集金代行】
入居者賃料:9万円
賃貸管理手数料:0.5万円
ローン:8万円
管理修繕:1.5万円
手残り:-1万円
通常であれば、入居者から取れる家賃の90%前後をサブリース賃料として設定します。
しかし、そうすると、販売時の収支が悪くなるので、意図的に高くサブリース賃料を設定していたと言えるでしょう。
このように、株式会社アンドラインのサブリースが外れることで、毎月の収支が悪化するのです。
弊社でも提携管理会社で株式会社アンドラインの物件管理を引き継いでいるので、不明点などあれば遠慮なくお問合せ下さい。
まとめ
賃貸管理さえ移行できれば、運用は継続できます。
しかし、サブリース(家賃保証)で保証していた賃料が若干高めである場合などは、通常の賃貸管理会社に契約を移行した段階で、受け取れる家賃は下がります。
これは仕方のないことであり、入居者から取れている家賃で今後は運用していく必要があるのです。
毎月の収支が改善する可能性は極めて低く、原則以前の収支計算よりも悪化すると考えておくと良いでしょう。
新築分譲マンションは、最初からかなり割高であるため、よほど景気が好転し、区分マンションの売値全体が市場として値上がりしない限り、売るまでには15年以上はかかるでしょう。
高い勉強代だと思って、粘り強く返済を進めていくしかありません。