購入編

住宅ローン(フラット35)を使う不正な「なんちゃって」不動産投資にメス~潜むリスクとは~

この記事を書いた人

船橋寛之(ふなばしひろゆき)
1984年生まれ。
ドイツ育ちの不動産投資家。
不動産投資歴16年。
立教大学 経済学部卒。

リーマンショックの時に新卒で区分マンションを購入し、東京23区を中心に最大6棟55部屋を所有。

大和証券、大和総研に11年間勤務後、不動産コンサルタントとして独立。

現在は年間20億円以上の「非公開物件」仲介を行う。強みは「物件情報力」で、経験を活かしてセミナー講師や執筆活動にも携わる。

私生活では子供3人を育てる「ほぼ主夫」。

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住宅ローン(フラット35)を使った不動産投資を提案されたことはありませんか?

フラット35は、自分が住む時に使えるローンであり、投資目的で使えるものではありません。

かなり多くの不動産業者が、住宅ローン(フラット35)を使った不動産投資の提案をしています。

しっかりと自分自身が住む意思をもって住宅を購入する場合は問題ありませんが、最初から人に貸し出す事を目的として住宅ローンを使うことは、許されません。

このような、住宅ローン(フラット35)を使った不動産投資には、4つの危険が潜みます。

 

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住宅ローン(フラット35)とは?

住宅ローンとは、ご存知の通り、あなた自身が住むための家を買うときに使うローンです。

投資用で不動産を購入して人に貸し出すことを目的としているローンではありません。

みなさん、わかっていると思います。

いまさら説明するまでもないですね。

不動産業者は、当然分かっていますし、買主も、この買い方を了承して契約しているはずです。

購入後、住民票を意図的に移し、数か月したら抜く、ということをやっていませんか?

住宅ローンとは別に、不動産投資用ローン、というローンが存在するのに、不動産業者はなぜあえて住宅ローンを勧めてくるのでしょうか。

 

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潜む危険その1:住宅ローンは金利が低い

住宅ローンは、投資用ローンと比べると、金利が低いのです。

銀行は、自分自身が住むための家だと思って資金を貸し付けます。

投資用であれば、金儲けのためのローンなので、金利は高くなります。

金利が低いことを悪用して住宅ローンを組ませるのです。

金利は低いほうが嬉しけどね!

なんて思っていたら危険です。

金利が低いと、不動産業者にとっては都合が良いのです。

なぜでしょうか。

それは、購入者の毎月のローン支払額が減る分、不動産価格の上乗せができるからです。

そもそもの話ですが、不動産業者が出す不動産の価格は、適正価格から相当乖離していることをご存知でしょうか。

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不動産業者は、毎月のキャッシュフローから逆算して販売価格を決めています(銀行で物件の評価が出ていることが前提)。

キャッシュフローとは、家賃からローンその他各種費用を引いた最終的な手残りを指します。

不動産業者の視点で考えてみます。

不動産業者は、どのような場合、価格を釣り上げることができるのでしょうか。

・取れる家賃が高い場合

支払うローンが低い場合

です。

これらは、収支を改善する要因になるからです。

 
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家賃が高くなれば、キャッシュフローは良くなります。

支払うローンが少なければ、キャッシュフローは良くなります。

「支払うローンが少ない」というのが、今回のポイントです。

支払うローンが少なくなる理由は、住宅ローン金利が適用されるからです。

投資用ローンに比べると、随分低い金利での借り入れが可能です。

ローンの支払い額が低くなる分、キャッシュフローが改善するので、その分の価格を高くしているのです。

簡単にいうと、住宅ローンを使った不動産投資は、普通の不動産投資よりも、さらに大きな金額が上乗せされているということなのです。

【例えば】

もともと投資用ローンを使うことを前提とした物件を2,000万円で販売する計画があったとします。

住宅ローンを使わせるとどうなるのか、比較します。

融資期間は両方35年とします。

《投資用ローン》

投資用ローン金利:2%

ローン支払い額:66,252円

 

《住宅ローン》

住宅ローン金利:0.6%

ローン支払い額:52,805円

 

さて、約14,000円も支払うローンが低くなりました。

支払いが低くなった14,000円分の値段を、さらに上乗せできるのです。

住宅ローンの場合、2,500万円を借り入れると、ローンの支払いが66,007円になり、2,000万円の投資用ローンとほぼ同額になります。

住宅ローンを使った場合、限りなく2,500万円まで値段を釣り上げることができるのです。

投資用ローンであれば2,000万円で販売しようとしていた物件も、住宅ローンを使うと2,500万円で売れるのです。

500万円も、ぼったくり幅が広がるということです。

 

買主にとって嬉しいことは何もなく、価格の上乗せ幅が拡大できる不動産業者にとって嬉しいローンなのです。

このため、住宅ローンを組ませて投資目的で不動産を買わせるということは、不動産業者に大きなメリットがあるということなのです。

住宅ローンを使った不動産投資は、確実に高値で買わされている

潜む危険その2:住宅ローンは融資が通りやすい

自分が住む家を買う人に対しては、銀行融資が通りやすくなっています。

会社員であれば、年収から逆算した上限ほどまでであれば、特段問題なく住宅ローンは通るでしょう。

不動産業者は、どんなに頑張って営業しても、ローンが通らなければ1円の収益にもなりません。

このため、通りやすいローンは、最高に嬉しいのです。

投資用ローンでは審査を通せない属性でも、住宅ローンであれば通せたりします。

不動産業者から見ると、カモにすべきターゲットが広くなるのです。

低属性もターゲットにできるため、こんなに嬉しいローンはありません。

住宅ローンは、審査が通りやすいという意味でも、不動産業者に悪用されています。

 

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潜む危険その3:一括返済リスクを背負う

2019年に入り、銀行から調査が入るようになりました。

住宅ローンで物件を購入したけれど、住んでますか?

という確認です。

一定の期間が経過すると、本人しか受け取れないような郵送物で確認することもあるようです。

その上で、怪しいと思った人に通知を出しています。

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通知の内容は、銀行に面談に来いというものです。

さて、銀行に住宅ローンを使った不動産投資がバレたらどうなるのでしょうか。

ローン金利を上げられる

一括返済を求められる

フラット35を使った不正のペナルティーは重く、基本的には一括返済を求められます。

そもそも住宅ローンを使った不動産投資は、相場よりもかなり高値で物件を売りつけられているため、市場では売れません(残債>売値)。

このため、不足分は自分で補う必要があるのです。

不動産業者の上乗せ額の幅は、軽く数百万~1,000万前後と極めて高額です。

このようなお金を、自分で出すハメになるでしょう。

すると、金利を上げるという対応になるでしょう。

このあたりは覚悟しておくべきです。

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潜む危険その4:本当に家が欲しいときに買えない

住宅ローンを不正に使って不動産投資をしたとします。

その後、本当に住む家が欲しくなったとします。

この時、再度住宅ローンが組めないリスクがあります。

例えば、既に東京で住宅ローンを使って家を買っているとします。

にも関わらず、同じ東京で再度住宅ローンを使って物件を購入するのは不自然です。

当然、相応の理由が求められると思います。

また、最近では金融機関が住宅ローン不正に大変敏感です。

住宅ローンを使っているのに、「今」住んでいなければ、細かく理由を聞かれます。

疑わしい場合は、新規の融資承認が出ません。

本当に家が欲しくなったのに買えない!

ということがあるのです。

前述した通り、住宅ローン不正で取得した投資用不動産はかなり割高であるため、売ろうと思っても、「残債>売値」で売れないでしょう。

 
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まとめ

住宅ローン(フラット35)は金利が低く、融資を通しやすいのです。

不動産業者にとってみれば、これほど美味しいローンはないでしょう。

・ぼったくり同然の値段で販売できる

・買ってしまった人は一括返済を求められる可能性がある

不動産業者から見ると、あまりに最高の条件が揃いすぎています。

2019年に入ってから、住宅ローンを使った不動産投資に対して厳しい目が向けられています。

銀行からの確認に関する通知に備えておく方が良いでしょう。

投資用の物件は、投資用ローンで購入してください。

 

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