この記事を書いた人
船橋寛之(ふなばしひろゆき)
1984年生まれ。
ドイツ育ちの不動産投資家。
不動産投資歴16年。
立教大学 経済学部卒。
リーマンショックの時に新卒で区分マンションを購入し、東京23区を中心に最大6棟55部屋を所有。
大和証券、大和総研に11年間勤務後、不動産コンサルタントとして独立。
現在は年間20億円以上の「非公開物件」仲介を行う。強みは「物件情報力」で、経験を活かしてセミナー講師や執筆活動にも携わる。
私生活では子供3人を育てる「ほぼ主夫」。
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住宅ローンの不正利用で逮捕者が出ました。
関係者全員が確信犯的に手を染めている不動産融資事例です。
不動産業者のみならず、買主も不正を100%把握して手を染めています。
不正を働く不動産業者と知っていながらそこに買主を紹介料目当てで紹介するブローカーも大量に存在します(FP、保険屋、色々やってます系の職業不詳に多いです)。

・不動産業者
・買主
・ブローカー
全員が確信犯です。
終わってるな
そして、この事例は大量に存在します。
大量の不正があります。
本来であれば、住宅ローン不正利用者を全員逮捕してほしいところです。
ものすごい逮捕者の数になるでしょう。
住宅ローン不正融資は何年も前からたびたび問題になっているものの、一向に収束しません。

今なお健在です。
いい加減取り締まってほしいものです。
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不動産投資目的を隠し住宅ローン詐取容疑、5人逮捕 被害6億円超か
以下に全文抜粋しておきます(2024年5月28日 ヤフーニュースより)。
不動産投資目的を隠して住宅ローンを申し込み、融資金をだまし取ったとして、警視庁は自営業の男(41)=東京都杉並区=ら39~41歳の男5人を詐欺容疑で逮捕し、28日に発表した。
警視庁は、5人が2022年2月~23年8月、今回の逮捕容疑も含めて八つの金融機関から約20件、計約6億5千万円をだまし取ったとみて調べている。
暴力団対策課によると、5人は他の者と共謀して22年7~9月、不動産投資目的なのに居住目的だと偽り、より金利が低い「住宅ローン」を都内の金融機関に申請し、融資金2450万円をだまし取った疑いがある。
認否は明らかにしていない。
■お台場の路上で「アンケート」 連絡先を入手 5人は住宅ローンを使い、東京都八王子市のマンションの一室を約900万円で購入。
差額の約1500万円を報酬として分配していたという。
5人は19年夏、東京都港区台場の路上で、20代の会社員男性からアンケートと称して連絡先などを聞き出し、21年に電話で物件の購入者になるよう持ちかけ、男性名義でローンを申請していた。
警視庁は、男性も違法に住宅ローンを受け取ったとして、29日に同容疑で書類送検する方針。
5人は東京・秋葉原の路上を中心にアンケートを持ちかけ、個人情報を収集。20~30代の男性を中心に物件の購入希望者を募っていたという。警視庁は、詐取金の一部が暴力団に流れた可能性もあるとみて調べている。(福冨旅史、三井新)
住宅ローンの不正利用とは
簡単にいうと、
最初から貸す目的にも関わらず、住むと偽って融資を受けること
です。
別名「なんちゃって不動産投資」などとも呼ばれている購入方法です。
なめてますね。
なんというネーミングセンス・・・
自分で住みます!
といって不動産を買います。
住民票も移します。
しかし、ほどなくして賃貸に出します。
結果、投資用ということになるのです。
住宅ローンは、本来自分が住むためのローンで、そのために投資用ローンであるアパートローンなどど比べて以下の特権があります。
・極めて借りやすい(低属性、数千万程度も現金を持っていない貧乏人でも融資可)
・金利が低い
最終的に投資目的で買うのに自分が住むと偽ってローンを受けることに問題があるのです。

住宅ローンの不正融資は、以下の2パターンあります。
・区分のファミリータイプ購入
・賃貸併用住宅
いずれも不正が絡んでいます。
賃貸併用住宅の不正も流行っています。
これは自宅と貸し出し用の部屋を1棟で作るタイプを指します。
3LDK×1戸 + 1K×3戸
というようなケースです。
3LDKに自分が住みます。
他の1K3戸は貸し出します。
というものです。
3LDKの部屋をほどなくして貸し出します。
やってることは一緒で、
自分が住むために買った部屋を貸し出す
ということです。
特に賃貸併用住宅のような物件は1棟と呼ばれ、普通のアパートローンであればハードルは高めです。
しかし、賃貸併用住宅にして住宅ローンを使うと話は変わります。
よって、本来のアパートローンで勝負できないような低属性が好んで買っていた傾向があるものです。
不動産業者が住宅ローン不正利用を好む理由
理由は2つです。
・ローンが通りやすいのでバカの分母が多い
・銀行評価の軸がないので価格は上乗せし放題
頭の悪い情報弱者を相手に、ぼったくり同然の値段で不動産を販売することができるのです。
実は冒頭で抜粋したヤフーの記事にもヒントがあります。
お台場の路上で「アンケート」 連絡先を入手。 5人は住宅ローンを使い、東京都八王子市のマンションの一室を約900万円で購入。
差額の約1500万円を報酬として分配していたという。
この記述の意味はわかりますか?
相場900万のマンションを無知な買主に2,400万で販売したので差額の利益が1,500万ということです。
すごい利益率だね。
お台場のアンケートはデート商法に近いものもあります。
詳細は以下の記事で解説しています。

利益となった1,500万を不動産業者と紹介者(ブローカー)で分け合うのです。
ブローカーはこの手のなんちゃって不動産投資の紹介で500万以上の報酬を得ていることも普通ですので、納得です。
人を紹介しただけで500万。
普通の人なら怖くて無理です。
不動産投資に関与するブローカーは身も心もない人がほとんどですので、この手のことも平気でできます。
お金にしか目が向いていないので。
買った人がどうなろうとしったこっちゃないのです。
少し場所が悪ければファミリーでも1,000万しない物件はゴロゴロあります。
それらを2倍以上の金額で無知な人に売りつけているのです。
不動産は相場でしか売れないので、買主が物件を売ろうとしても900万前後でしか売れないということになります。
ローンは2,400万組んでいるのに・・・
ぼろ儲けですよね。
買主は情報弱者の低属性でOK。
銀行融資はほぼ言い値で通る。
これが住宅ローンなのです。
例えば、1棟アパートであれば、銀行は物件の評価をします。
仮に価格が2,400万でも、銀行評価が1,000万なので1,000万しか融資しません!
といった具合です。
こうなると業者や関係者は儲かりません。
住宅ローンが狙い撃ちされる理由です。

まとめ
今回は逮捕者が出たということで、今後調べて逮捕してほしいと個人的には思います。
買主は、知らなかった、などといいますが、そんなことはありません。
100%理解してやっています。
住民票の小細工も自らがやっています。
買主も加害者なんだね・・・
明らかに相場より高値で買ってしまうと売ることができないため、かなり厳しい状況に追い込まれます。
不動産投資がしたければ投資用ローンを使うこと。
そもそも属性が足りないのであれば、不動産投資以前に自分自身でやるべきことがある証拠です。
もっと自分を磨いたらどうですか。
背伸びしていいことはありません。
身の丈に合う生活をしましょう。
そして、投資の世界は甘くありません。
儲かりそうな話や自分にとって良さそうな話は向こうからやってきません。
もしやってきたら全て疑い、手を出さないが賢明です。
投資で上手くいきたければ
・自分の足を使う
・泥臭く学ぶ
・人に頼らず決断できるようになる
という3つを最低クリアしないといけません。
