住宅ローン(フラット35)を使った不正な不動産投資が横行している中、住宅ローンを使って家を貸し出している人への新規融資が停止してきています。
1棟物件で大変顕著にみられます。
住宅ローンを使って、人に物件を貸して、家賃収入を得ている人が対象です。
既存物件の借入状況をチェックすれば当然わかるので、対象者への新規融資は行われません。
よって、住宅ローンを使って貸し出しをしている人は、実質不動産投資が終了したも同然です。
住宅ローンを使って貸し出しをしている人は不動産投資から退場
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調べられる経緯
住宅ローンを組んで不動産を買うということは、当然住むことが前提になります。
そこで、まずは家族構成です。
独身なのに、ファミリータイプと言えるマンションを購入している場合は、明らかに不自然です。
まず疑われます。
次に、住民票の異動履歴です。
住宅ローンを使って不動産を買うと、そこに引っ越します。
住民票も当然異動します。
異動した住民票が、短期で再度異動になっていたらいかがでしょうか。
当然、不正が疑われます。
よって、住民票の異動履歴がチェックされます。
最後に、人に貸しているのであれば、その正当な理由です。
基本的に転勤以外の理由での貸し出しは、疑わしいと判断され、融資が否決されます。
買った時点の家族構成に不自然な点がない
住民票も長期異動されておらず、しっかりと住んでいる実績がある
引っ越しに伴い住民票が異動になるための正当な理由である転勤が証明できる
という3点が完璧であれば、住宅ローン不正が疑われることはなく、新規融資を受けることもできるでしょう。
ただし、上記1点でも疑わしき点があれば、新規融資は完全に停止されます。
疑わしいのにあえて積極的に融資する必要はないからです。
過去正当な理由があってもダメ
ややかわいそうな事例もあったので掲載しておきます。
娘さんと息子さんが続けて大学に通うこともあり、セカンドハウスローンで子供が住むように区分マンションを購入した人がいます。
子供たちが無事卒業した後、貸し出しを始めました。
10年近く前の話です。
しかし、近年住宅ローンを使った不正投資が横行しており、チェックは大変厳しくなってきています。
某銀行にて1棟物件の審査を入れたところ、10年ほど前に組んだセカンドハウスローンが問題で否決されました。
住宅ローンを使って人に貸し出しを行う、という点で、重く見られています。
仮に不正がなかったとしても、住宅ローンでの貸し出しはイメージが悪く、よほど確実に白である理由がない限りは、新規融資がNGになります。
よほどの理由とは、基本的に転勤だそうです。
勤務先から転勤を命じられ、それに伴って引っ越しをしたということが証明できる場合に限り、追加融資を検討するとの銀行側の回答でした。
独身のうちに買って、結婚したら貸そう、と思っていた人も、アウトになる可能性が高いということです。
不動産投資をしたければ、住宅ローンの利用には慎重になるべきです。
結果的に貸し出してしまった場合は、思わぬペナルティーが待っているかもしれません。
まとめ
住宅ローンを使って不動産を貸し出している人は、該当物件の売却を視野に入れたほうが良いということです。
売れるのであれば、売ってしまいましょう。
しかし、そもそも住宅ローン不正を斡旋するような不動産業者が紹介している物件は、ぼったくりばかりなので、売ろうと思っても売れないでしょう(残債>売値)。
特に1棟物件が欲しいと思っているような人であれば、住宅ローン物件は早期に手放す方向で検討されると良いでしょう。