2022年の生産緑地問題により、不動産価格は下がったりしないのですか?
と聞かれることがあります。
結論からですが、場所とモノによります、ということです。
不動産投資で考えると、影響はかなり限定的だと考えています。
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生産緑地の場所
生産緑地は、山手線内側には一切存在しません。
東京23区の中でも、外周部に集中しており、練馬区と世田谷区で65%を占めています。
生産緑地は、駅前に存在せず、駅から比較的離れたところにあります。
このため、マンションと競合することはありません。
マンションは駅近が基本ですし、生産緑地が存在する場所は、高さ制限があるところばかりなので、マンションにはなりにくいのです。
駅から離れているアパートを所有している人は、注意が必要です。
例えば、生産緑地問題が、東京都港区の駅近における地価に影響するかと言えば、影響しません。
そもそも生産緑地がないからです。
このように、生産緑地の影響を知りたい場合は、まず場所を確認する必要があるでしょう。
自分自身が持っているアパートや、買おうとしている物件の周辺に、多くの生産緑地があれば、影響がないとは言えません。
2022年の生産緑地問題によって不動産の価格が下落する!
なんてことはないのです。
場所次第では不動産価格が下落する可能性がある
というのが正解です。
影響がある種類の物件
駅から比較的離れている場所に位置している生産緑地ですが、最も影響が出るのは、戸建てだと考えています。
駅から少し離れた微妙なところに位置するのが、戸建ての特徴です。
生産緑地が解放されると、真っ先に戸建ての建設に動く業者が多いはずです。
多くの土地が解放されれば、周辺の土地値は下がります。
生産緑地の多いエリアで戸建てを所有している人は、土地の価値が落ちるリスクがあるということです。
戸建ては、もともと土地値が重要であり、古くなれば土地値でしか売れなくなります。
その土地値が下がるということは、非常に痛手です。
そもそも、戸建てのニーズは確実に減ってきており、都心部のマンションの方がニーズがあります。
資産価値の観点で考えても、戸建てよりマンションに軍配です。
これから戸建てを検討しようとする人は、土地値をよく確認した上で、練馬区と世田谷区では、特に周辺の生産緑地有無も確認しておくと良いでしょう。
また、将来の資産価値の観点も加え、マンションも視野に入れてみてください。
まとめ
生産緑地問題が怖いということはありません。
生産緑地が多く存在する付近の物件は注意が必要ですが、そうでなければあまり関係がありません。
都心のマンションは影響がありません
駅から近いアパートは影響がありません
生産緑地が散乱している付近の戸建ては影響が出ます
といったところです。
生産緑地の場所はインターネットでも簡単に調べることができるので、これから買おうと思っている人はよく見てください。
また、生産緑地が多く存在するエリアで物件を持っている人は、売却を検討しても良いでしょう。
生産緑地が解放されると、供給が先行します。
これにより家賃相場が下がり、土地値が下がり、結果として価格が下がります。