エリアが少し弱いまたは築が古くなると、フリーレントを付与する必要が出てきます。
フリーレント付きで物件の検索ができるほど、フリーレントはスタンダード化しています。
今やフリーレントだけでは埋もれてしまうのですが、ちょっとした工夫について掲載されている記事があったのでご紹介します。
フリーレントではなく、初月をワンコイン(500円)にする、というものです。
普通に考えると、フリーレントの方がお得です。
500円すら払わなくて住めるのが、フリーレントです。
しかし、ワンコインという響きなのか、反響があるようです。
フリーレントを付与する必要がある物件を所有している場合、賃貸管理会社と相談のもと、初月賃料をワンコインにする、という新しいインパクトで勝負してみてはいかがでしょうか。
このようなことが可能になると、もう少し賃料を複雑化できるのではないかと思ってしまいます。
例えば、本来4.5万円の家賃が取れる物件があったとします。
初月をワンコインとし、以降6カ月までの賃料を2万円とし、7か月目以降5万円とする、などです。
1年未満の短期解約に違約を付けるなど、工夫次第では可能になりそうです。
但し、このような物件が増えると、利回りの妥当性判断が難しくなります。
7か月目以降の賃料5万円で計算すると、相場4.5万円より高くなってしまいます。
家賃の形が複雑化してしまうと、物件購入の際、しっかりと入居者を募集した時の条件まで確認する必要が出てきます。
どこまで認められるかわかりませんが、例えば上記のように、半年間は賃料を3万円で設定すると、3万円の賃料として物件情報を掲載するところも出てきそうで、一層混乱を招きそうです。
全国賃貸住宅新聞
2019年3月4日掲載
初月賃料は”ワンコイン”
東洋開発(山形県酒田市)では、今年の繁忙期の来店者数が前年同期比20%増となった。17年から繁忙期に行っている初月賃料が500円になる「ワンコインサービス」が好評だ。キャンペーンを初実施した17年の繁忙期は過去最高の反響数があった。今年も自社ホームページに家主から承諾を得た物件を掲載し、随時更新。デザインも外注し、インパクトのあるイラストやキャッチコピーを使って、目立つように見せ方を工夫している。
「フリーレントもあるが、部屋を探している一般のお客さんは、”ワンコイン”という響きが分かりやすく、お得感があると、受けが良いようだ」