コラム

【融資情報】香川銀行に大きな融資条件の変更が!~小ぶり1棟に変化の兆し~

不動産投資の融資情報は、月単位で変化します。

時々、随分前の融資情報を基準で考えている人にも会いますが、1年以上前の融資情報は、アテにならないと考えてください。

1か月前の情報すら、変わっていることのある世界です。

金融機関の融資姿勢は、常にアップデートされています。

最新の情報を把握しておかないと、不動産購入に至らないでしょう。

先月だったらいけたのに!

今月になって条件が変わったので、仮で出していた条件では通せないんですよ><

と銀行員に言われる、なんてことはよくあります。

特に1棟の融資では顕著です。

最近一層厳しくなっている1棟の融資ですが、今回は香川銀行で融資条件の変更がありました。

貯金は少ないけど1棟買いたい!

フルローン・オーバーローンで買いたい!

はもはや幻想です。

しっかりと貯金のある人以外は、全く購入できないマーケットになっており、この状態は今後数年変わらないでしょう。

今回の香川銀行での変更については、総合的にみると、投資家サイドへのメリットの方が大きいと感じています。

香川銀行の特徴

香川銀行は、区分と1棟で融資を行っています。

区分では、売買価格の約8.65%ほど自己資金が投入できれば、レインズから持ってくる仲介物件をフルローンで決済できる優秀な金融機関です。

区分での変化はありません。

 

1棟に関しては、頭金10%で、ロットの低い3,000万台以下ほどの物件の相性が良い銀行です。

融資期間について、古めでも最大35年取れるので、築古で4,000万以下であれば、香川銀行はかなり使える銀行です。

金利も2.8%と低めで、築古と相性の良い三井住友トラストの3.9%や、静岡銀行の3.6%を考えると、2%台が良いことはわかると思います。

但し、既存借入には厳しく、既に1棟を持っているまたは区分マンションを購入しているようなケースにおいては、審査がかなり厳しくなります(実質通らないです)。

1棟目の購入に適している銀行です。

年収も400万台から受付可能なので、広い属性がターゲットになっていました。

500万円ほどが使えれば築古の1棟が買えるとあって、ハードルも非常に低く、ありがたい銀行です。

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そんな香川銀行ですが、今回どのような融資条件変更があったのでしょうか。

香川銀行の融資条件変更内容

結論からですが、融資期間が短くなりました。

しかし、それに伴い、金利が下がりました。

以前であれば、「70年前後-築年数」で融資期間を決めていたため、例えば築30年の物件でも30年以上の融資が可能でした。

しかし、2020年6月ごろより、「50年-築年数」が融資期間の上限となりました。

この条件は、築古でいうと、オリックス銀行に近い水準になったと言えます。

これにより、目先で見えるキャッシュフローは悪化します。

勿論、返済期間が短くなること自体、返済速度の向上であったり、支払い利息が減るなど、メリットも多くあります。

融資年数が短くなる点は、選択肢が狭まる観点でデメリットでしたが、金利は少し下がりました。

この点はメリットが大きいのです。

【変更前】

融資額:物件価格の90%

融資年数:70年-築年数

金利:2.8%

 

【変更後】

融資額:物件価格の90%

融資年数:50年-築年数

金利:2.55%

上記はあくまで標準的な目安であるため、属性や資産背景によって条件は変わります。

融資期間は短くなりましたが、金利が下がった点は評価できます。

これにより、少しでも多く自己資金を投入できる人にとってみれば、メリットは増えたと言えます。

頭金10%出すのがギリギリめいっぱい、という人にとって見れば、目先のキャッシュフローは返済比率が上昇することにより悪化します。

しかし、それでもある程度しっかりと回るエリアでそれなりの利回りが出ていれば、不動産投資としては十分なキャッシュフローを得ることは可能です。

まとめ

2020年に入り、各金融機関の状況はかなり変化してきています。

どこも共通しているのは、

自己資金が少ない人への融資はしない

というものです。

1棟で考えれば、本来当たり前の話ではあります。

少し前の時期が異常であり、そこでババを掴んだ人たちの返済が顕著に苦しくなっているまたは苦しくなることを見越して「身の丈に合わない融資はしない」という姿勢に変わっているのです。

不動産投資は、先のことを考えすぎず、目の前の1棟をしっかりと購入し、そこからしっかりと現金を貯め、再度購入する、ということを繰り返せば、どのような時期でも買えます。

「今」の時期で一生懸命考えていても、融資情勢は月単位で変わるので、「今」の想像が、「今後」に該当するとは限らないからです。

少ない現金でできるだけ沢山買う、という発想が危険で、それ自体はできなくなっていることを理解しておくべきでしょう。

しかし、現金をしっかりと持っている人であれば、どんな時期でも問題なく勝負できますし、問題なく購入できます。