購入編

サブリース契約はトラブルと問題だらけ!騙されないために知っておくべきこととは?

サブリース(家賃保証)は、史上最悪の罠です。

有名な「かぼちゃの馬車」事件は、このサブリース制度を悪用した典型的な事例です。

あわせて読みたい
「家賃保証」の嘘で借金1億 年収800万のリーマン大家、破産の危機(Yahooニュース)多くの大家さんは他人ごとではありません。仕掛けられた罠、それは・・・ ・サブリース ・頭金なし です。 ...

サブリースが付いているので、万が一空室になっても安心ですよ

と不動産を勧められたら、要注意です。

どのような危険が潜むのでしょうか。

内容を動画にしました!

↓ ↓ ↓ ↓

 

今持っている物件がいくらで売れそうなのか気になる!

という方は以下から一括査定をしてみてください。

お勧めの査定会社はこちら!

売れる値段とローンの残債が近い場合は、物件を売るという選択肢が出てきます。

 

—以下書籍より抜粋—

【中古】 融資地獄 「かぼちゃの馬車事件」に学ぶ不動産投資ローンの罠と救済策 /小島拓(著者),畑中鐵丸法律事務所 【中古】afb

「かぼしゃの馬車」ではサブリースが減額され、結果的に支払われなくなる事態となったため、大きく騒がれることになったのですが、もしもサブリース契約がそのまま存続しても、サラリーマン大家にとって不利益になる可能性があります。

なぜかといえば、そもそもサブリース契約自体が、「オーナーにとって不利なもの」だからです。

サブリース賃料は空室時でも家賃を保証するという性質から、相場家賃の80%ほどに設定されているケースが多いものです。

これが新築物件で相場並みや相場以上であれば、それは新築アパートの建築費用にその分のコストが含まれていると考えられます。

さらにいえば、表面上「30年一括借り上げ」とうたっていても、契約書を読むと「2年ごとに家賃の見直し」といったサブリース会社側に有利な文言が入っていることがほとんどです。

こうしたなか、減額交渉に対してオーナーが反発すれば、「それでは契約を解除しましょう」と言われるのがオチなのです。

【中古】不動産投資業者のリアル/藤本 好二

サブリースと言うスキームにおいて最も得をするのは、ほとんどの場合、オーナーではなく業者です。

サブリースの多くは、土地の販売会社、建設会社、サブリース業者などが一体となって行われており、業者たちはまず建設費用の部分で大きな利益を出し、それをキックバックなどのかたちで分配します。

あえて極端な話をすれば、建設時に空室リスクを超えるような利益を出してしまえば、「勝ち」なのです。

また、長期を謳うサブリース契約でも、契約書をよく見れば「数年ごとに家賃を見直す」という内容が、多くの場合とても小さな文字で書かれています。

日本の法律は家の貸し手よりも借り手に対する庇護が手厚いこともあり、家賃を下げる交渉は業者側が圧倒的に有利になります。

ほとんどの場合、相手の要求を呑むはめになり、オーナーの利益はどんどん下がっていきます。

サブリース(家賃保証)とは?

サブリースとは、空室が怖いと思う人に用意されている制度です。

簡単にいうと、購入した物件の入居者有無にかかわらず、一定の家賃が定められた期間振り込まれるというものです。

しかし、家賃を保証する会社に万が一のことがあったり、業績が傾いたりする場合、保証されていたはずの家賃が支払われなくなることもあります。

また、契約期間中でも家賃が減額されることもあります。

あくまで、契約しているサブリース会社が家賃の振り込みを保証しますと謳っているだけです。

・30年保証します!

・残債の支払いを終えるまで保証します!

という手のサブリースは、まともではありません。

このような話が出てくる不動産業者とは、絶対に取引をしてはいけません。

なんだかCMで聞いたことあるフレーズではないですか?

一括保証!

・・・

・CMをやるような会社

・大手不動産業者

が安心!

なんて思っていたら、大変危険です。

このような会社とも、取引してはいけません。

あなたが敗者になるようにできています。

レオパレス問題が記憶に新しいと思いますが、どこも似たようなもんです。

いずれ何らかの形でトラブルになるのが家賃保証です。

あわせて読みたい
良い不動産業者の見分け方・選び方とは?〜危険な6つのポイント〜結論から書きます。 普通の不動産業者から不動産を買うと、損をします。 いきなり難しいことを書きましたが、本当に良い不動産業者...

 

そもそも、不動産投資に多少でも精通している人であれば、サブリースを活用している確率は0%です。

もしサブリースを使っているような大家であれば、間違いなくプロなどといえるレベルではありません。

業界では常識です。

まーみんなが良いと思っていることってプロの間では違ったりするもんね。巷のYESはプロのNOってやつだ

 

空室が不安な人は不動産投資に向かない

そもそもの話をします。

不動産投資は、経営です。

不動産投資からリターンを求めるのであれば、相応のリスクはつきものです。

それにもかかわらず、空室が怖い、損したくない、というようなマインドであれば、不動産投資に向いていません。

不動産投資に限らず、世の中、出回っている怪しい商品は、

「利益は出せます。損はしません。」

というものです。

このような投資商品は、本来存在しません。利益が出るのであれば、相応のリスクがあるためです。

リスクとリターンは原則表裏一体の関係にあります。

リスクが極めて低そうなのに、リターンが大きそうであれば非常に注意が必要です。

中長期的に見ると、騙されている!という結果になる可能性も高いでしょう。

 

経営の観点で考えると当たり前ですが、自分が損することを勧めません。

何が言いたいかわかりますか?

サブリースを勧める会社が多い

ということは、それだけサブリース会社が儲かるからなのです。

それは確かにそうだ!自分が儲かるから勧めるよね

 

逆をいうと、オーナーが損するようにできています。

例えば、株式投資やFXは、ハイリスクハイリターンと言われます。

これは価格の変動幅(ボラティリティー)が大きく、多くの利益を出す人もいれば、多額の損失を抱えてしまう人もいることを指します。

リターンが見込める分だけ、リスクがあります、ということです。

不動産投資の世界で用意されている

「利益は出せます。損はしません。」

が、サブリース(家賃保証)になります。

潜む危険その1-家賃の減額

保証される家賃は、定期的に見直しがかかります。

不動産は築年数が経過すると、それに応じて入居者から取れる家賃も変わります。

新築の物件と、築30年の物件で、諸条件が似ている場合、家賃が同じであるはずがありません。

築30年のほうが、競争力では圧倒的に劣る分、家賃を下げる必要があります。

そこで、サブリース契約でも、定期的(多くの場合は2年に1度)に家賃の見直しがかかります。

契約を更新したい場合、サブリース会社が提示してくる家賃を受け入れる必要があります。

これを受け入れないと、解約となります。

購入時に保証されていた家賃が10万円である場合、2年後の更新で8万円に減額されたりするのです。

そしてさらに2年後には、7万円に減額されるなど、更新のたびに減額されると思ってください。

しかし、家賃の減額を見越した収支計画になっていないことが大半であるため、ローンの支払いが厳しくなるだけでなく、毎月赤字に陥るような場合も出てきます。

潜む危険その2-家賃を意図的に高く保証することが可能

これが最悪のパターンです。

不動産業者は、物件を魅力的に見せるため、本来取れる家賃よりも意図的に高い家賃を保証します。

家賃を高く設定しておけば、物件から出る黒字幅が大きく見えます。

本来は赤字なのに、黒字に見せかけることができます(これはもはや偽造ではないかとすら私は思います)。

私が携わった実例では、17.5万円で成約していた賃貸物件のサブリース家賃を、20.9万円にしていました。

この物件の相場は、3,000万台後半でしたが、オーナーはこれを5,000万台前半で買ってしまっていました。

保証期間は、1年と明記されていたため、1年後にはほぼ間違いなく家賃は減額されます。

最初の更新で賃料相場までの減額はないかもしれませんが、数年かけて、確実に相場まで減額されます。

なぜ17.5万円しか家賃が取れていないにもかかわらず、20.9万円で家賃を保証することができるのでしょうか。

それは、販売時に大きな利益を得ているからです。

この悪質なケースは、販売業者がそのまま家賃保証をしているパターンです。

3,000万台後半の物件を、5,000万台前半で販売しています。

この時点で、不動産業者は、1,000万円を超える利益を得ています。

17.5万円の家賃に対して、20.9万円の保証をしているため、不動産業者のマイナスは、毎月3.4万円です。

年間40.8万円に過ぎず、販売で得た利益から出しても十分おつりがきます。

販売価格を高額にするため、それに合わせて家賃保証額も高く設定するのです。

「かぼちゃの馬車」が、この事例です。

家賃を保証している期間は良いですが、その会社が倒産したら、保証が外れます。

すると、黒字だと思っていた物件が赤字に転落します。

このような悪質なサブリースをする会社は、ほぼ計画倒産すると思って良いです。

あわせて読みたい
不動産業界で始まる不動産業者の連鎖倒産〜全ては仕組まれた計画倒産〜不動産業者は、これから10年以内に相当数が倒産します。 大半は、計画倒産です。 その悪質極まりないビジネスモデルとは? ...

これは怖いね~家賃の相場観の無い人であれば騙される人もいそう・・・

 

潜む危険その3-売却時に不利

サブリースが付与されている物件は、中古のマーケットでは好まれません。

サブリースが付与されたままの購入は、嫌がられます。

サブリースを解約することを条件とした購入を提案されると思ってください。

しかし、サブリース解約の違約金は高額な場合が多くあります。

最低で賃料3か月分、最悪だと賃料6か月分ほど違約金を請求されます。

この違約金は、売主の負担になるため、余計な費用となります(数十万の負担)。

また、サブリースは、本来取れる家賃の9割ほどが保証されるため、売却活動時に表記できる利回りも下がります。

本来10万円の家賃が取れている物件があるとします。

周辺利回り相場を8%とします。

すると、この物件が売りに出せる価格帯は、約1,500万円になります。

10万円×12カ月=120万円

120万円÷8%=1,500万円

サブリース家賃が9万円の場合はどうなるのでしょうか。

9万円×12カ月=108万円

108万円×8%=1,350万円

同じ利回りで勝負すると、サブリースが付与されていることで値段が150万円下がりました。

全国賃貸住宅新聞 2019年5月6日発行 より抜粋

オーナーチェンジでありがち~家主に不利益な契約書~

都心で利便性のの良い駅近物件では空室リスクはあまりないが、不動産の知識がない人に空室リスクがあるからと家賃保証の必要性をうたいサブリース契約をさせるケースがある。

中には、「基本的にサブリース以外では販売することは難しい」とまで言い切るディベロッパーも存在する。

ここで注意していただきたいのが、オーナーチェンジの際の特約だ。

契約書には「サブリースを譲渡した場合はサブリース(マスターリース)契約を解除する」とあっても、実際は無効にできる。サブリースの場合、借地借家法で守られる「借主」とはマスターリースで借り上げているサブリース会社を示すためだ。

特約よりも借地借家法が適用されるため、サブリース会社契約解除を拒否することができる。

中古区分マンションの売買仲介を行う管理会社Aでは20戸中1戸の割合でこういったサブリース契約が継続された物件があり、立地の良い物件ほどサブリース会社はは契約解除を嫌がるという。

高い家賃で入居がすぐ決まるため、サブリース会社にとって収益性が高い物件だからだ。

売却しようとしてもマスターリース賃料で利回りが計算されるため、高く売ることができない。

空室リスクがないとはいえ、本来出せるキャッシュフローが出にくいのは家主にとっては悔しい状況だ。

潜む危険その4-業者が有利

冒頭での記述を再度引用します。

経営の観点で考えると当たり前ですが、自分が損することを勧めません。

何が言いたいかわかりますか?

サブリースを勧める会社が多い

ということは、それだけサブリース会社が儲かるからなのです。

逆をいうと、オーナーが損するようにできています。

サブリースとは、オーナーが貸し手で、サブリース業者が借り手になります。

オーナーが、部屋をサブリース会社に貸してあげている、と言う解釈になります。

借地借家法という法律があり、簡単にいうと、借り手が保護される法律です。

サブリースでは、プロである不動産業者が借り手になるので、保護されるのです。

あらゆる交渉でオーナーは不利になります。

サブリースを解約したい場合も同様です。

高額な違約金を請求されるケースも珍しくないでしょう(サブリース契約書の多くは、家賃6か月前後の違約金が設定されています)。

売却時に、サブリースの解除を買主に促されることもあり、その場合における違約金は売主であるオーナーが支払うのです。

プロであるはずの業者保護され、素人であるオーナーが不利になってしまうものなのです。

そもそも、サブリースは、「まず絶対空室リスクがないだろうまたは著しく低いだろう」と思われる物件にか付けてくれません。

田舎で入居者確保が難しいところであればサブリースを断られます。

カンのいい人ならわかりますよね。

オーナーは入居率が限りなく100%に近いエリアで不利なサブリースをしていることになるのです。

多くのケースでは、家賃の10%ほどが手数料になります(空室保証料)。

但し、本来であれば、

10%も支払って空室保証をしてもらう必要など全くない

ということなのです。

まとめ

サブリースは、最低最悪と心得てください。

サブリースの話が出てきたら、危ないと思ってください。

空室が怖いのであれば、不動産投資には向いていません。

「利益は出せます。損はしません。」

という投資商品にまともなものはありません。

不動産の世界では、サブリースがこれに該当します。

不動産投資の罠には、恐ろしいほど高い確率でサブリースがセットで登場します。

場所をしっかりと選べば、そもそもサブリースなど不要です。

サブリースをしないと不安なほど空室率の高いエリアであれば、不動産投資をするに適さないエリアです。

よって、本来しっかりとした形で不動産投資をするのであれば、サブリースという制度自体不要ということなのです。

難しいね~空室が出ませんよ!ってなんか魅力的に聞こえちゃうもんね。

 

 

今持っている物件がいくらくらいで売れるのか確認したい!

と思う方は、以下の不動産会社で査定依頼をしてみてはいかがでしょうか。

価格と契約に納得ができれば、媒介契約を締結し、実際に不動産を売りに出してみると良いでしょう。

お勧めの査定会社はこちら!

不動産の価格は年々上昇傾向です。

これを機会に売却を視野に入れてみるのも面白いのではないでしょうか。

思わぬ利益が出たらいいですね!!